2018/04/15

『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』/佐宗邦威

B014UR9R3Y 21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由
佐宗邦威
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)  2015-07-22


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  • インプットの段階でビジュアルを集めビジュアルで考えること。メモもビジュアルで取ること。
  • そのインプットをジャンプさせるための方法 - シンセンス、アナロジー。
  • アウトプットは徹底的にシンプルに。
  • 特に注意すべきは、最大公約数を取らないこと。具体的に描くこと。
  • 新規事業開拓ではない業務に従事していると、特にこの「最大公約数を取らない」という点に躊躇いを覚えるが、対面する顧客に特化すると読み替えてみる。
  • How might weの考え方。
  • これまでのスキルは、「どのように自分の考えを相手に受け入れてもらえるようにするか」という視点で考えていた。問題解決スキルはそもそも「問題設定」にある。この気づきが大きい。
  • そのために大量の情報を集める必要があり、そのためにヴィジュアルインプットになる。
  • キャリアデザインまで書かれていたのが徹底している。

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2018/04/01

『9プリンシプルズ 加速する未来で勝ち残るために』/伊藤穣一、ジェフ・ハウ

4152096977 9プリンシプルズ:加速する未来で勝ち残るために
伊藤 穰一 ジェフ・ ハウ 山形 浩生
早川書房  2017-07-06

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9つのプリンシプルいずれもインターネットが発展して以来言われ続けてきたもので、そのいずれもその通りだと思う。一方で、プリンシプルとしてはその通りだと思っても、実際に生活している社会では少なくともこのプリンシプルに対する共通認識がないことが多く、もどかしく感じるのも事実。もし、自分がこのプリンシプルを強く信じるのであれば、このプリンシプルに基づいた発言をする際に説得力を持って話せるように訓練しないといけない。

「強さより回復力」。主にセキュリティに関して論が展開されるけれど、ビジネスマンとしての日常生活においても同じことを考えていたところだった。「安全よりリスク」で、なぜ深圳がスマートフォン市場を牛耳れるところまで来たのかが解説されているように、素早く試せる環境では素早く試すに勝るものはない。そして素早く試そうと思えば素早く立ち直れる力が必要になる。計画性が不要にはならないが、スピード感がインターネット黎明期から本当に指数関数的に重要になっている認識が必要で、それに異を唱える向きはすべてスピード感についていけないというより今のままでだらだらと自らの終焉が迎えられればそれでいいと考えているのだと見なさなければならない。

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2018/02/14

『タタール人の砂漠』/ブッツァーティ

4003271912 タタール人の砂漠 (岩波文庫)
ブッツァーティ 脇 功
岩波書店  2013-04-17

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何で見たのか忘れたけど、「とにかくとてつもなく苦い、救いのない話」と書かれていたのを見て手に取ってみた。「40歳を過ぎると、取り返しがつかないことがあることを知るほうがいい」とかいう文脈だったかな。
それで実際に読んでみたけど、「とてつもなく苦い、救いのない話」というほどの衝撃の感覚ではなかった。むしろ、古式ゆかしい確立されたプロットの救いのない話、という感じだった。いうなればおとぎ話を読んでいるような。何がどんなふうに取り返しがつかなくなるのかは途中でだいたい予想がついている、というような。

だけど、だからと言って本著が軽く済ませられるような話ではない。もうちょっと前なら間に合ったのに、もうちょっと前なら間に合ったのに、を繰り返して、いよいよ本当にどうにも間に合わない時を迎えてしまう、というのは、今年46歳になる自分としては、本当に毎日毎日これを思い出さないといけないと思う。なかなかできないし、思い出す強さを維持するのもなかなかできないけれど、本当に残り時間は少ないので、使うべきことに時間を使わないといけないなと思う。

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2017/12/31

『月曜日の友達 1』阿部 共実

4091896219 月曜日の友達 1 (ビッグコミックス)
阿部 共実
小学館  2017-08-30

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数年前から薄々、「文学は最早小説じゃなくて漫画じゃなかろうか」と思っていて、それを硬派というのかやせ我慢というのかで押し殺して小説を選択してきてたのだけど、村上春樹が『海辺のカフカ』や『騎士団長殺し』で試行したように、現代(人)にとって「まとまった時間のなさ」というのはやっぱり大問題と思っていて、いつでもどこでも読めるようにという方向で時間を確保する手段として電子書籍は普及したけれど、それも過去の可処分時間を補うには至っていないと思うし、そうなると「早く」読み進めることのできる「漫画」のほうが、優れた物語媒体になるんじゃないだろうかと体感的に思う訳です。

そしてとうとう今年も末、「そういうベクトルで行動したほうがいいんじゃないか」と思っているところに年末特有の怒涛の「今年のベスト10」形式のプッシュリストがネットに出回る中、漫画も一際目に入ったのでこれはそっちに舵を切ろうと決心して一冊目に選択したのがこれ。

正直言って、僕は水谷のように、「目の前のその人のことを、全然何も知らない。もっと知りたい。」という自覚を持ったことが今までたぶん一度もないと思う。全然何も知らない、わからないことは当たり前で、それまでその人と過ごした時間や交わした会話で感じたものだけが自分にとってのその人の全部なんだと疑わずに生きてきたタイプだ。それもぼんやりそうだとしているだけで意識している訳ではない。どちらかというと月野のようにヒーローになりたいタイプだった。だけど、自分のことをわかってもらえない、だから自分の居場所がここにもそこにもない、という感覚はかろうじて持っていたし持っている。それを誰かにわかってもらおうと努力したことはほとんどない。だから、水谷と月野が心を開いていくその過程は胸に刺さってくるものはあるけれど、その感覚は他の読者が感じるそれよりもずいぶんと薄いものなんだろうなあと思ってがっくりくることが読んでいて何度かあった。

後、小説と漫画で言うと、漫画は1冊じゃたいてい終わらないんだよね…そこが問題。

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2017/12/23

『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』/鴻上尚史

4062884518 不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか (講談社現代新書)
鴻上 尚史
講談社  2017-11-15

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 「命令する側」と「命令される側」をごっちゃにしてはいけない。これに関する思考を押し広げていくと、雇用と非雇用の峻別というか、経営者と従業員は違うというか、そういう枠組みに行き当たる。日本式経営から見ると非情とか冷酷とか言われた欧米式経営も、基づいているののが「命令する側」と「命令される側」を明確にすることで責任の所在を明確にする、という点だと改めて認識すると腑に落ちる。日本はどうして一心同体思考なんだろう。その理由にも著者はきちんと思考を伸ばしている。

 政治家が「秘書が勝手にやりました」というように、日本はとにかく「あいつが自発的にやった」という言い訳が非常に容易に通る国だ。特攻隊も志願だ志願だと言い張って、志願しなかった人間には「なんで志願しないんだ」と詰め寄って志願させる。なんだこの無茶苦茶な世界は、と思うけれど、結局、日本人は念じることしかできないのかなあと思う。気持ちを込めればなんとかなる、というか、気持ちを込めてもなんとかならない出来事が多すぎて、その裏返しでせめて気持ちだけはこめよう、みたいな心性が育ってしまったのかな、と。そうして2017年はとうとう「忖度」という言葉が流行語になった。忖度したほうが、言い訳できない仕組みにしてしまったほうがいっそ状況は良くなるのではないかと思う。

 とにかく絶対に読まないといけない一冊。

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