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2005/05/04

『マクルーハン』(Written by W.Terrence Gordon Illustrated By Susan Willmarth/ちくま学芸文庫)

マクルーハン
W.テレンス ゴードン W.Terrence Gordon 宮澤 淳一

筑摩書房 2001-12
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 マスコミとか広告業界とかの人とか目指す人とかは、マクルーハンは必ず通るものだと思ってました。そうでもないんですか今時は?ケインズを知らない経済学生がいるようなもんですか?
 マクルーハンはメディアが人間の思考に与える影響を論じた学者だと思っていたが、まず何よりも彼のメディアの「定義」そのものに新しさがあった。以前からあった常識的・固定観念的な定義に対して、それをもとからなかったように扱えるほどの衝撃があったという意味で「再定義」とも言われる。そんな彼の定義とは、あらゆる「拡張」すべてがメディアだ、というものだ。服は皮膚の「拡張」、自動車は足の「拡張」。こうして拡張したメディアを更に拡張するメディアという関係と、何者も基盤としない単独のメディアという切り口が見えてくる。
 マクルーハンの書物をまともに読むのはとても時間が足りないし(ましてしがないサラリーマンの身じゃあ!)、さりとてありきたりな解説書ではマクルーハンが目指したカラーに触れられないし、そこへ持ってきて本書はマクルーハンっぽいカラーで作られた解説書としていい出来だと思う。「なんでも多面的に見よう」というマクルーハンの姿勢と主張はよく理解できるけど、やっぱり解説書だからかそれともマクルーハンの主張がそこまでなのか、多面的に見たからといってその先に希望があるのかないのか、なくて当たり前なのかが見えてこない。見えてこないことは構わないけど、なんとなく徒労感が残るのはなぜ?

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