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2006/08/17

『水曜の朝、午前三時』/蓮見圭一

410125141X 水曜の朝、午前三時
蓮見 圭一
新潮社  2005-11

by G-Tools

 45歳で亡くなった四条直美が娘にテープに録音して残した彼女の半生。堅苦しい家から抜け出し、大阪万博でホステスとして働き外交官と恋に堕ち自ら逃げるようにして結ばれなかった半生を通して、悔いのない生き方をするための指南を娘に伝えようとする。
 ある女性の波乱万丈の人生がメインストーリーという点と、その女性を見つめる第三者の視点が語られるという点で、…

今年話題になった『嫌われ松子の一生』に似ています。ただ、『嫌われ松子の一生』は、松子の一生もさることながら、理解不能な人の立場をどのようにして理 解していくのかという笙の視点がメインテーマでもあったのに対して、『水曜の朝、午前三時』は、娘の葉子や幼馴染で結婚した「僕」、そして「僕」と会うこ とになる直美の恋の相手であった臼井の視点はそれほど重要と思えない。
 この小説で大事なことは、直美がすべてテープで語ってくれます。非常に丁寧で流麗な文章で、「何にもまして重要なのは内心の訴えなのです。」という悔いのない生き方をするための指南を納得できるように聞かせてくれます。

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