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2006/10/09

『R25 2006/9/29-2006/10/5 ロング・インタビュー 吉井和哉』

Interview_imgR25 2006/9/29-2006/10/5 ロング・インタビュー 吉井和哉





 30歳になった頃は「とうとう30歳になってしまった~」というショックとも溜息とも言い切れない気持ちになっただけだった気がするけど、それから1,2年過ぎた頃から「この先どういうふうに歳を取っていけばいいのだろう?」というのが皆目見えず、周りにお手本もなく、文字通り暗中模索の日々だった。
 そこへ来て吉井和哉が現れた。文字通り「吉井和哉が現れ」てくれた。ザ・イエローモンキーを解散した後彼はYOSHII LOVINSONとして現れて、内面を深く追求した楽曲を提示してくれたけど、彼はYOSHII LOVINSONであって吉井和哉ではなかった。彼はこのインタビューの中でもこう語っている。…

”バンド解散後、YOSHII LOVINSONを名乗り、内省的な作品を作ってきた彼がはっきりと転機を自覚した瞬間、”おれは吉井和哉だ”と宣言する。
 ・・・(中略)・・・
 「・・・本当はYOSHII LOVINSONで出した2枚のアルバムがそのつもりだったんですけどね・・・でも吹っ切れてる部分はたくさんあると思います」

 ちょうど僕がどう歳を重ねていいかわからず悶々としてた時期がYOSHII LOVINSONとして逡巡してた時期と重なってて、ぼちぼち判りかけてきた頃に吉井和哉として現れて、背中を押すようにこのインタビューで歳を取ること について語ってくれている。もうこれは何か不思議な力が働いて僕を助けてくれているとしか思えない。
 吉井和哉は10月8日で40歳になるけど、20歳から39歳と40歳から60歳は違うと明言してる。40歳以降、やっちゃダメなことがたくさん出てく る、と。やっちゃダメなことがたくさん出てくるとだけ考えると歳を取るのは寂しいことに感じるし絶望的なことに感じるけれど、そうではない歳の取り方のヒ ントをちゃんと吉井和哉は答えてくれている。いわく、「その人なりの美学がある」と。その美学の引き合いに出しているのが、最先端でいるミック・ジャガー と、対極にあるイギー・ポップの前髪。ミックもイギー・ポップも自分が何者であるか自覚をしてそれに応じた前髪にしている。自分が何者であるか自覚できる かできないかが美学を持てるかもてないかの境界で、そのためにはストイックさが絶対に必要なんだと。

 吉井和哉はあらゆる意味で真摯な人間だと思う。正直と言ってもいい。「そんなこと恥ずかしくて普通言わない」ということや「そんなこと言っちゃ人 としてダメだろう」ということも、そういうものが存在するってことからは逃げず真摯に向き合ってきた珍しいタイプの人間だと思う。そんな吉井和哉が40歳 を迎えて落とし前をつけて向かう先が「分かりやすく無責任にポップな方に行く」というのが象徴的だと思う。その歳の取り方には凄く共感できる。真摯な姿勢 を卒業したい訳ではないけれど、歳の取り方としては凄くお手本になるなと感じた。

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元イエローモンキーの吉井和哉が11月4日に早稲田大学で行われた「早稲田祭」のイベント「UBC jam vol.20」に出演した。 [続きを読む]

受信: 2006/11/13 13:07

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