『プロジェクトはなぜ失敗するのか』/伊藤健太郎
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プロジェクトはなぜ失敗するのか―知っておきたいITプロジェクト成功の鍵 伊藤 健太郎 日経BP社 2003-10 by G-Tools |
プロジェクト・マネジメントの必要性を認識させてくれる一冊。プロジェクト・マネジメントの入門書。PMの考え方の骨格の部分を理解できます。特に、プロジェクトでは共通した知識と継続的な改善が必須であることを十分に理解できます。
入門書であり教科書的なので、実践的に踏み込んではいません。なので、「企業にはPMOを設置するべきである」と言った、一般のプロマネやプロジェクトメンバーではどうしようもないような方策が前提になったり、現場では「前向きな意思を持って課題にあたることが大切」といった多少精神論的な面もあったりしますが、この一冊でまずプロジェクトマネジメントの「あるべき姿」を理解することができます。
- プロジェクトは本来、失敗するものである。プロジェクトマネジメントは、プロジェクト失敗の確率を低くするために必須であり役に立つものである。
- 1990年代以降のモダン・プロジェクトマネジメントは、コスト・納期・品質に加え、リスク・スコープ・コミュニケーション・チームビルディングをマネジメントする。プロジェクト・マネジメントは、「終わり」を前提とした活動である。
- プロジェクトは必ず変更が発生する。変更を管理するのがプロジェクトマネジメントの大きな目的のひとつである。
- PMMM(プロジェクトマネジメント成熟モデル) 1.共通言語 2.共通プロセス 3.集約した方法論 4.ベンチマーキング 5.継続的改善
- リスクマネジメント 1.識別 2.定量化 3.対応策(回避・軽減・転化・保持) 4.モニタリング・コントロール
- プロジェクトにとっての最優先課題を常に意識する
- 思い込みの制限事項を取り払う
- PMBOK等の体系的な知識がプロジェクトマネジメントには必須
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