『武士道シックスティーン』/誉田哲也
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武士道シックスティーン 誉田 哲也 文藝春秋 2007-07 by G-Tools |
「戯言を。」なんて呟く、新免武蔵に心酔する磯山。日本舞踊の経験を生かしたくて中学から剣道部に入った西荻。まったく対照的な二人の剣道部女子高生の青春ドラマ。
凄く新しいところもないし、今時だと感じさせるところもそれほどないスタンダードな物語で、しかも完全に武蔵入ってるマンガのキャラクターとしか思えないような磯山を主人公に据えていながら、結構…
ぐいぐいと読ませてくれます。片や勝ち負けに拘る磯山、片や勝ち負け以外のところに剣道の意味を見出そうとする西荻、そこに剣道部の先輩・同僚が絡み、成長していく様はかなり自然に生き生きと書かれていて読みやすいです。キャラ的には河合が出来すぎな気はするけれど、出来すぎだから故のオチが最後についているからそれはそれでよし。
勝ち負けに拘ることからどう脱皮するのか。迷いとどう付き合っていくのか。年をとってもそのままでいいのか。そういうことへの応援のようなものが、この小説を読むと感じられると思う。この小説をいま青春真っ盛りの人が読んだらどんな感じなのかは判らないけれど。
面白かったのは、五輪書のことを「ダンカイの世代の自分史と、なんら変わらん」と言わせているところ。あーなるほどなーと、五輪書のこともダンカイの世代の自分史のこともいっぺんに理解できた気がしました。
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