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2010/01/03

『グーグル時代の情報整理術』/ダグラス・C・メリル

4153200093 グーグル時代の情報整理術 (ハヤカワ新書juice)
Douglas C. Merrill
早川書房  2009-12

by G-Tools

 「この本の最大の要点は?」と聞かれたら、「整理ではなく検索する」ということになると思う。あるいは、「自分自身に最適なやり方を冷静に見極めろ」というメッセージ、ということになると思う。ただ、そこに辿り着くための説得力が半端じゃない。やっぱり、誰かの言葉に説得力を与えるのはコンテクスト。グーグルという時代の最先端で最高峰の会社のCIOを務めたキャリアが滲み出すものには心の底から敬服。

 何もかもが徹底的に理詰でかつ個人化が考え抜かれていて隅々まで役に立つんだけど、敢えてひとつだけ目から鱗だったことをあげるとすれば、ストレスに関する記述だ。本書のいろんなところで、ストレスがなぜ生まれて、それがなぜ人から気力を奪い、その結果どんな悪影響を及ぼすか、だからいかにストレスを生まないようにするべきか、というのが説明される。これは当たり前のことのようで僕には目から鱗だった。なぜなら、「ストレスなんかに負けない強靭な精神力を」「ストレスなんかに負けない体力づくりを」というような、ある意味日本的根性論主義精神主義のみで乗り切ろうとしていたからだ。僕はそういうのが大嫌いで、そういうのを否定してやってきたつもりだったのに、やっぱりそういうのにどっぷり使っていて、「極力ストレスを減らす」という発想ができていなかったのだ。「どうせがんばってもゼロにはできないんだから、負けない気力と体力を」みたいな発想になってた。間違ってはないけど、対処は他にもある。そう、「目標」を決めたら、方法はいくつも持っておこうと本書がいうように。 

 整理術としてだけでなく、「仕事にあたるスタンス」を学ぶ書として、あらゆる世代の人にお勧めできます。

p11「人間の短期記憶には、一度に五~九個の物事しか保持できない」
p16「自分自身を見つめなおしてみよう」
p36「物語を使って覚える場合は、情報を記憶する前に、そのデータをあとでどう利用するかを考えよう」
p48「産業革命は、一八世紀後半のイギリスに始まった」
p53「そのライフスタイルがすでに私たちの文化に深く刻み込まれているからだろう。これは「サティスファイス(満足化)の典型例)
p54「グローバル化は勤務時間を長引かせているだけだ」
p64「ところで、スキルと知識は別物だ」
p70「知識を独りで抱え込み、特別な知識があるのは自分だけだとまわりに見せ付けるために、がむしゃらに仕事をするよりも」
p89「恐怖こそ、何よりも無視すべき制約」
p93「病歴カードと医療委任状」
p127「ウェブのクローリング」
p136「site:」
p162「繰り返しの効果」
p177「忙しいときは、突然浮かんだアイデアや頭の片隅に引っかかっている疑問を紙に書き留めるようにしている」
p178「難しい物事を理解したりするときには、ポストイット・イーゼルパッドの巨大シートに書き出す」
p179「紙で作業することにより、コンピューター画面では見逃しがちな物事に気付くことができる」
 ・・・ペーパーレスだった某コンサルティング会社
p217「ラベル」
p253「文脈」
 ・・・ハイコンテクスト批判への批判
p284「文脈の変化を見越して、メモを取っておこう」
p297「つまるところ「仕事の時間を減らしたい」ということだ」
 ・・・ワークライフバランス
p300「ストレスがたまる原因のひとつは、九時から五時までだけではなく、それ以外の時間にも、仕事のメールへの返信など、何らかの作業をしているからだ。」
p308「私がロンドンで朝一番にするのは、メールの確認だ」
 …ネットネイティブの世代ではこうはいかないのでは?(当たり前すぎて効果薄では?)
p319「なぜだろう。思い付きもしなかったからだ」

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