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2013/04/29

『知の逆転』/NHK出版新書

4140883952 知の逆転 (NHK出版新書 395)
ジャレド・ダイアモンド ノーム・チョムスキー オリバー・サックス マービン・ミンスキー トム・レイトン ジェームズ・ワトソン 吉成真由美
NHK出版  2012-12-06


by G-Tools

第一章 文明の崩壊-ジャレド・ダイアモンド

  • 「個人の優れた判断力というのは、健全な民主主義のための必須条件ではない」。優れた判断力はそうそうないのだからと言われると至極全うだけれども、吉本隆明、ノーム・チョムスキーの「大衆への信頼」に完全に同意できない思いもある。ポピュリズム。しかしポピュリズムは民衆の自発的な行動ではなく、為政者の誘導によるものということか。優れた判断ではなくとも、健全な民主主義に相応しく必要な判断の仕方と、そうではない判断の仕方というものはありそう。もし、個々人における判断は蔑ろでよいという前提を認めてしまったら、個人は大衆に埋没して初めて存在価値を得るということになってしまう。
  • いじめは子どもの世界で起こるものだから、子どもの世界のルールで対応するのが最善と漠然と思っていたが、やはり既にその閾値は越えてしまっていると考えた方がよい。
  • 「いかなる社会も、人びとが互いにナイスにし合うことで存続してきたためしはない」だから一定の権力機構が必要になる。ナイスにし合いながら行けるところまで行く、という「ゆるい」共同体はある種の理想だが、そのあり方はどこかで大事な責任を放棄することによって成り立っているとも言える。大事な責任を放棄することによって、少なくとも表面上、大成功しているように見える事柄が、実は何かをむしばんでいることはあまり指摘されない。

p26「個人の優れた判断力というのは、健全な民主主義のための必須条件ではないですね。なぜなら優れた判断そのものが、そうそうあるものではないから。おそらくウィンストン・チャーチルの答えが、この場合最も適切だと思います」
p31「アメリカ人の消費の約半分が浪費」
p40「スカンジナビアでもよくおこっていました」「現在、スカンジナビアやイギリスでは、いじめは犯罪として認定されていて、スウェーデンでは子どもを叩くのは犯罪です。約30年前はそうではありませんでした」
p43「旅行はさまざまな問題を解決する重要な要素になるかもしれませんが、残念ながらそれだけでは十分ではない。たとえば第一次世界大戦では、普段から商取引が頻繁に行われ、国際結婚も多く、観光で人の行き来も激しい国どうしが戦ったわけですから」
p56「「人生の意味」というものを問うことに、私自身は全く何の意味も見いだせません」「われわれの生の目的は、地球上で平和に共生する人間の数を最大にするということではもちろんない」「私たちの欲望を制御するために宗教が必要だということもない。無宗教であっても、少なくとも宗教を持っている人びとと同じくらいには、欲望を制御できます」「いかなる社会も、人びとが互いにナイスにし合うことで存続してきたためしはない」

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