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2020/03/29

『外資の流儀 生き残る会社の秘密』/中澤一雄

外資系に勤める身としては何から何まで納得の内容で、用語まで全部同じだったのには流石に驚いた。アメリカでは自社だけではなく、基本的に企業は本著に書かれている用語を用いて経営されているのだと理解した。MBA等々で教えられるのだろうか?それにしては日本もMBAが流行した(してる?)けれどこれらの用語も考え方も一般的にはなっていないような気がする。なんでもアレンジしてしまう日本の特徴だろうか。

そういった「流儀」に関する内容以外で驚いたのは、アメリカの企業の平均寿命が1995年には75年だったのが2015年に15年に一気に縮んだということ。たった20年で寿命が60年も縮んでいる。既存の企業の消滅だけではなくて、それだけ短命でM&Aされる企業が数多く登場しているということでもある。長く続けることをよしとする日本的感覚を、自分のやっているどの部分を長く続けることが正しいのかよく考えて活動しないといけない。形式的に長く続けても全く無駄なことがある。

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2020/03/28

『原子力時代における哲学』/國分功一郎

2013年にこの講義を受講できた学生の方々は本当に幸運だったと思う。猛烈に羨ましいと言わざるを得ない。そして、2019年9月に発売されているのに、2020年3月に至るまで自分の目に入らなかったことから、昔に比べて如何に書籍に対するアンテナが鈍っているか思い知らされた。10年前なら発売月には必ず知っていたと思う。それだけ、自分が自分の時間を新刊情報や書籍に関する情報に割り当てなくなっているということだと思う。もちろん、SNSの波に流されやすくなっていることもあると思う。

一番はなんと言っても中動態。『中動態の世界』はずっと気になっていて手を出せず、はからずもこちらを先に読むことになったけれど、ここで中動態に出くわしてよかった。短絡的に読むと放下の概念と相まって、日本人的な「そのままでいい」式の概念として理解してしまいそうになるが絶対そうではない。そして、能動態と受動態しかない言語を使っているから、するかされるの対立に落ち込むというのは、言語論的転回以降の哲学の進み方と照らし合わせてよく理解しなければいけない。

原子力に惹かれてしまうのは何故なのか?ということをこういうふうに追い詰めていくのか、というところに目を奪われる。小学生の頃、「原子力の平和的利用」という言葉になんとも言えない疑問を抱いた世代なので、「いけないものをいいことに使う」式の胡散臭いロジックを暴く手始めを教えてもらえた気持ちになった。

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2020/03/08

『2050年のメディア』/下山進

 

期限内に読みきれなかったのでもう一度借りたいが、ネットと新聞の戦いの歴史が圧倒的な情報量で書かれていて、ITサイドの人間として非常に興味深かった。確かに一時期、ネットの情報は無料が当たり前と思われていた時期があったけれど、それにしてもなぜネットで有料に持っていかないのか不思議でしょうがなくて、日経が有料でネット版を開設したとき「これが当然だろう」と思ったけれど、なぜそれが他の新聞社ができなかったのかがとても良く理解できた。そして、読売とヤフーがそれぞれ未来を賭ける場所が異なるのも、その背景も深く理解できた。

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