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2020/12/14

『超クリエイティブ』/三浦崇宏

通しての一番の感想は、「やっぱりこの広告というものが、成果主義にならない限り世の中変わらないよな」というものだった。コンサルティングというものも同じだけど、分析して、説明して、こうすればうまくいきます、というプランを提示して、結果によらず前金制でフィーを取るのが当たり前である限り、世の中はあんまり変わらないよな、ということ。「成果に関わらず報酬が保証されているから最高のクリエイテビティが発揮される」みたいな言説を今でも見ることがあるけれど、バブル期の広告とかは特にそういう感じかも知れないけど、それは正に戦後すぐのスポーツ界が、朝まで酒のんで遊んでいても試合ではすごいホームランを打った、みたいな武勇伝の類と一緒で、現代はそういう社会の仕組みではない。だからgoogleのadsenseは画期的なのだ。本著で著者は製造フェーズまで踏み込んで、みたいなことを言っているものの、踏み込んだだけで成果主義で報酬はもらっていないと思う。「この売上をx%あげることができたらその利益からy%を」みたいな報酬型が当たり前になって、初めて社会の仕組みが変わると思う。それだけ存在を認知させるというのが大変なことなんだ、という反論があったとしたら、それこそ現代のネット社会を掴みきれていないということだと思う。

 

 

p71

興味深いことに、ルネッサンスへの道を開いたのは、中世のヨーロッパにおいて「黒死 病」と恐れられた、ペストのパンデミックでした。教会の権力が強大だった当時、疫病に 罹ることは「神が下した罰」と見なされていた。ところが、感染の波はやがて聖職者をも 飲み込みます。「信じる者は救われる」と説いていたその人までもが疫病で命を失うよう になると、民衆は教会権力に対して疑念の眼差しを向け始めます。

p107

かつて思想家の吉本隆明は「いいことをしているときは、悪いことをしていると思うく らいでちょうどいい」と語りましたが、クリエイティブの担い手はそうした拡声装置とし ての広告の危うさに自覚的であるべきです。

p161

この見えないもの―まだ世の中に顕在化していないみんなの欲望に気づけるかど うかがクリエイティブの分かれ道とも言えます。20世紀の人間に関する発見の中でもっと も大きなものの一つに、フロイトの無意識という概念があります。人間には広大な潜在意 識というものがあって、無意識がさまざまな影響をコミュニケーションや行動に与えてい るという真実――個々の無意識の総和が社会の空気を形作っています

p180

コアアイデアに必要な「AAA」
anger, alliance, accident

p181

ニュースとアルゴリズムというテクノロジーは出会ってはいけなかったのかもしれませ ん

p189

GOAL,VISION, FACT, MOMENT, INSIGHT, CATALYST FOR CHANGE, RULE, ACTION, FLOW, IMAGE, CONTRACT

p258

1 どれくらい儲かるかを設計する 2 撤退ラインを明確に定める 3 失敗したときに得られるものを明確にする。

p276

長期にわたる自粛生活で消費行動はおのずと制限され、人々は高級店での贅沢な食事や ブランド品など、これまで豊かさの象徴だと思われてきたものが無くなったところで何ら 困ることはないという事実に気づきました

p280

 これまでのマーケティングの基本的な考え方が「100人の客を120人、130人に 増やしていこう」という市場の拡大"を目指していたとするならば、これからは「10 0人の客にもう一品、買ってもらおう」「何度でも足を運んでもらおう」という方向に変 わっていく。

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