2017/09/17

『フクシマ6年後 消されゆく被害――歪められたチェルノブイリ・データ』/日野行介 尾松亮

440924115X フクシマ6年後 消されゆく被害――歪められたチェルノブイリ・データ
日野行介 尾松亮
人文書院  2017-02-20


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 筆者が問いかけると、 「偏りも何も僕らは中立機関でも何でもない。僕らが支援をやるに当たって知りたいと思った情報、政府の施策推進に当たっ て参考になる情報を得るための出張だ。出張報告なんてすべて公表するルールはない」 菅原氏は新年7月、事務次官に昇任。 ついに位人臣を極めた。 これまで紹介したとおり、支援法は悲惨な末路をたどった。


 文字通り「愕然とする」記載だった。森友疑惑の渦中の佐川宣寿氏の国税庁長官栄転と同じことが、東日本大震災の支援活動の中でも起きていたのだ。それも国の負担を減らすための改悪の方向で。アベノミクスが続いてほしい財界が安倍政権が倒れないように佐川氏を支援し、同じく政権が倒れてほしくない財界と原子力技術者の国外流出の防止を建前に振り回す財界が菅原氏を支援する。

 国際科学技術センター(ISTC)が核技術者・関係者の立場の保護と、核技術者の非核保有国への流出を防ぐため、原子力利用が下火にならないように、フクシマの被害を過小評価するキャンペーンを張った。政府はそれに乗った。東芝がメモリではなく原発事業を守らなければいけないのもたぶんここに通底するのだろう。

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『世界を破綻させた経済学者たち:許されざる七つの大罪』/ジェフ マドリック

415209558X 世界を破綻させた経済学者たち:許されざる七つの大罪
ジェフ マドリック Jeff Madrick
早川書房  2015-08-21


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フリードマンによれば、経済モデル - フリードマンの最もよく引用される業績を例に挙げれば、GDP とマネーサプライの関係に関するモデルなど - の土台をなす仮定は、論証される必要もないし、常識にかなうものである必要もない。別の言い方をすれば、マネーサプライがどのような理由でGDPに影響を及ばすかを明らかにする必要はないとされる。 マネーサプライの増減がGDPの変動と緊密に結びついていて、 一方の変動から他方の変動を予測できることを示せれば、それで十分だというのである。

ここが自分にとってずば抜けて大きな課題だった。このフリードマンの言い分は、そっくりそのままビッグデータに当てはまる。古くはデータウェアハウスのマーケティングにも使われた言い分だった。機械学習はパターン-相関関係を見つけ出すだけで因果関係は解説しない。フリードマンはそれでよしとして、世界を破綻させたということになる。機械学習は確かに結果への直線距離だけれど、それで捨象したもののー正確に言うと捨象したものを見つけるために従来行ってきた行為の中にー”間違わないために”必要だった要素がないのだろうか。

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2017/07/30

『MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣』/シバタナオキ

4822255271 MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣
シバタナオキ
日経BP社  2017-07-13


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『LIFE SHIFT』の連続1位記録を止めたとかなんとかで超話題の一冊。難易度が絶妙に自分にマッチしてました。改めてタイトルを見てみると「習慣」であって、習慣にするためにはこのくらいの「概観」の仕方を徹底的に身に着けることが重要だと再認識。主要な数字を覚えることの重要性も再認識。

  • M&Aの際の減価償却について。
  • 要素を分解して、それに対する打ち手を考えるビュー。
  • NETFLIXの事例がいちばん印象深い。次点はYahoo!ショッピング。そこで検索事業を活かすということね。

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2017/07/23

『トップ営業のフレームワーク―売るための行動パターンと仕組み化・習慣化』/高城 幸司

4492556656 トップ営業のフレームワーク―売るための行動パターンと仕組み化・習慣化
高城 幸司
東洋経済新報社  2010-03-01

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著者はリクルート・リクルートエージェント出身。「フレームワーク」に興味を持ったので購入。一番印象に残ったのは「最善のケースも準備しておかなければならない」。KPIの設定の仕方。「これを行えば購入につながる」というアクションまで落とし込んで、契約数ではなくそのKPIの実行数を追う。これを徹底することが重要。常に「考える」こと。

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『法人営業 利益の法則』/グロービス

グロービスの実感するMBA 法人営業 利益の法則 (ビヨンドブックス)
グロービスの実感するMBA 法人営業 利益の法則 (ビヨンドブックス) グロービス

ブックビヨンド  2015-04-10
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「法人営業」とは何か?社会人になって以来、それしか関わっておらず、体系だって学ぶこともなかったので、一度「法人営業」について知ってみようと幾つか書籍をピックアップしてみた。昨今、中古や電子書籍で安価に入手できるので非常に便利。

利益を意識しないと、企業活動として成り立たない。利益をKPIの中心に置くと、売価で勝負できないため、顧客に選択してもらうための「理由づくり」がより重要になる。この観点で、セールスサイクルを捉え直し、理解することが要点。カスタム品と標準品のストーリーも常に認識する。

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2017/04/30

『データサイエンティストの秘密ノート 35の失敗事例と克服法』/高橋威知郎 白石卓也 清水景絵

4797389621 データサイエンティストの秘密ノート 35の失敗事例と克服法
高橋 威知郎 白石 卓也 清水 景絵
SBクリエイティブ  2016-11-12

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「データサイエンティスト」という職種に向けて書かれているけれど、これはほとんど「プリセールス」フェーズにそのまま適用可能、というかプリセールスそのもので、更に言うと「提案」活動全般にそのまま応用できる、非常に有用な本でした。わかっている(つもりの)ことも、クリアに文字化されて、より理解が深まります。もちろん、タイトル通りの「データサイエンティストにとってのアンチパターン本」として非常に読み応えがあります。これだけの失敗事例を取りまとめ、かつ、対策を明示しきった本は、データサイエンティスト向けにかぎらずなかなかないと思います。

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2017/02/04

『<インターネット>の次に来るものー未来を決める12の法則』/ケヴィン・ケリー

4140817046 〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則
ケヴィン・ケリー 服部 桂
NHK出版  2016-07-23


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  • 一番印象に残ったのは"FILTERING"。少し他の章と混同しているかもしれないけれど、情報は複製容易ということもあり今以上にどんどん流れるようになり、もはやストック仕切れないものとなり、今眼前に現れた情報だけが知覚の対象となるようになる。そうなると、何を選ぶかというより何を選ばないか(FILTER)が重要となり、そのフィルタが個人の個性そのものとして認識されるようになるだろう、という説。
  • ACCESSINGは、デジタル・トランスフォーメーションと業界で言われていることの具体的な理解ができるようになったと思う。
  • 情報が圧倒的な量になりその希少性がなくなったとき、価値があがるのが人間が注意を払っているという情報。
  • 答えの質量ともに飽和した世界では、質問の仕方ーQuestioningが最大のちからを持つ。

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2017/01/02

『外資系経営人材開発コンサルが教える 役員になる課長の仕事力 グローバル時代に備える思考術・行動術』/綱島 邦夫

4820719327 外資系経営人材開発コンサルが教える 役員になる課長の仕事力 グローバル時代に備える思考術・行動術
綱島 邦夫
日本能率協会マネジメントセンター  2015-08-29

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 本著を探し出すに至った経緯はけして昇進の野心によるものではなく、むしろほぼその機会が永久に失われたという現実を受け入れられたので、その世界の一般常識としてどういう事柄が昇進に必要とされていたのか、というのを知ろうと思ったからだった。
 自分にとっての最大のポイントは「組織マネジメント力」だった。自分が敢えて「組織マネジメント力」から距離を置いていたことがよくわかった。逆に、本著で「組織マネジメント力」がどういう要素に分解でき、それを伸ばすためにどういった行動が必要かということも理解できた。現状の自分にその活用を当てはめた場合の課題は、やはり制約が大きすぎて、組織編制に関しては何もできないというところと、数値主義に傾き過ぎていて能力を伸ばすというカルチャーを醸成すること自体がチャレンジということだろう。
 PDCAとPOIMの違いは常に意識することになると思うし、ステージや舞台が変わったとしても頭の中にいつも入れておこうと思う。

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2016/04/03

『物を作って生きるには ―23人のMaker Proが語る仕事と生活』/編=John Baichtal・訳=野中モモ

487311747X 物を作って生きるには ―23人のMaker Proが語る仕事と生活 (Make:Japan Books)
John Baichtal
オライリージャパン  2015-12-26

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「メイカームーブメント」がどういうことなのか、を正確に教えてくれる良書でした。世間のニュース等だけに触れていると、どうしても3Dプリンタのキャズム越えと「誰もが製造者になれるユートピアがやってくる!」的なイメージをメイカームーブメントに持ってしまうのですが、単純に考えて誰もが製造者になったら誰も消費者にならない訳だし、雇用の概念が消失するし、それって全然ユートピアじゃないよ、だからそんな世の中来ないんじゃない?という疑問を持って本著を読むのは非常に有意義でした。

本著が教えてくれたのは、先駆者である「メイカー」は、至って一般的な、現在存在する企業の経営と同じ考え方で活動していて、現在のメイカームーブメントの本質は、それが非常にクイックに小規模で継続できるようになった、というところ。それは中国などアジアが負うところが大きくて、必要なパーツを、個人事業として必要なロット数でクイックに入手することもできるし、事業がスケールしてさらに大量なロットが必要になったときに、その規模に対応できるサプライヤからこれまたクイックに調達することもできる環境になった。これはとりもなおさずインターネットの効用。こういった動き方は日本の場合、中小製造業はかねてから得意だったと思う。逆にそういう動きについていけないいわゆる大企業もあったと思う。だから、ある意味では日本ではすでにメイカームーブメントは高度成長期にあったとも言える。現代は企業が難しい社会環境になっているので、日本ではメイカームーブメントが大きくなりにくいのかも。

そのあたりも、DMM.make等のインタビューレポートで、日本の事情も抑えているところ、本当に読み甲斐のある一冊です。

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2015/11/04

『偶然の科学』/ダンカン・ワッツ

4152092718 偶然の科学
ダンカン・ワッツ Duncan J. Watts
早川書房  2012-01-25

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経営戦略全史』の終盤に出てきて気になったので。気になったポイントは「過去から学ばない」「結果だけで見ない」という論旨と、『偶然の科学』というタイトル。『偶然の科学』というタイトルからは『偶然とは何か』のような内容を想像したけれど、偶然そのものを科学するというよりも、社会学において事象はほぼ偶然なんだよ、という意味に取れた。だから、「過去から学ばない」「結果だけで見ない」。人間は現在の事象について、過去からの因果関係で、それが必然だとして説明したがるけれども、物理学などと違い、一度きりしか起こらない社会現象について、それが過去の出来事群からの因果と証明することはできないし、多様な出来事のすべてを考慮することもできない、だから、起きたことはすべて「偶然」であり、「過去から学ばない」のが最善の戦略であると述べる。

これは「計画」を捨て去るという点で、今までの自分の生き方を大きく転換しなければならず、少なくない心理的抵抗がある。計画性はこれまで人間性の重要な一要素と信じて疑わなかったところ、「柔軟性」の元に、当初計画をどんどん変更していくのが最善なのだ、ということだから。これは頭では判っていても、「とにかくやってみりゃいい」式の「いい加減さ」を受け入れがたい人間にとってはかなりハードルの高い転換。不確実性の名の下に朝令暮改を繰り返すことを是とした風潮を思い出す。

ここで必要になるのも、やはり「何のためにそのスタンスを取るのか」という目的意識であり倫理観であり道徳観だ。なぜ、細かい軌道修正を繰り返すのか?その答えの先に、受け入れられる土壌がある。

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2015/10/12

『ビジネスモデル全史』/三谷宏治

4799315633 ビジネスモデル全史 (ディスカヴァー・レボリューションズ)
三谷宏治
ディスカヴァー・トゥエンティワン  2014-09-18


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  • 金融。両替商が為替業の元祖、くらいの理解しかできていなかった。直接決済の時間差決済というビジネスモデル、ということを認識したが、完全には理解できていない。
  • 「神の御技である芸術家を支援すること」ジョバンニ・ディ・ヴィッチ。社会的地位をあげるための有効な手段がパトロネージュ。パトロンの理解。芸術を愛しているからではない。
  • A&P、百貨店、GMS、CVS、大規模店の「売り方」ビジネスモデルの変遷が難しい!チェーンと百貨店くらいまでは直感的に理解できるけれど、GMSと大規模店は自分の言葉で説明できない。
  • 行動主義』を読んだ際、「今年は去年と、来年は今年と異なる洋服を纏いたいと思うものだ」と、変化したい欲望を自然なものと断定していたけど、それはGMが開発したビジネスモデルと知り、消費資本主義という言葉がようやく理解できたと思う。
  • オークネットとリンカーズ。恥ずかしながら日本の革新的ビジネスモデル開発企業を知りませんでした。もう少し調べて知識を増やしておきたいです。
  • 「そのヒマこそがわれわれヒトの本質なのです」ここにも暇倫

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2015/08/22

『HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか』/ベン ホロウィッツ

HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか
HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか ベン ホロウィッツ 滑川 海彦

日経BP社  2015-04-17
売り上げランキング : 178


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「答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか」というサブタイトルと相まって、かなり多くのビジネス誌やビジネス書書評で取り上げられているが、これは企業家・創業CEOにとって該当するところの多い知見の書であって、一般ビジネスマン・一般サラリーマンが参考にできる点はそれほど多くないと思います。もちろん「立ち向かう」という精神スタンスは見習うべきものですが、成功を収めた企業経験から来る実践的アドバイスのうち、少なく見積もっても半分くらいはCEOでなければあまり生かしようのないアドバイスだと思います。本著内で「平時のCEO、戦時のCEO」と場合訳しているように、一般ビジネスマン・一般サラリーマンは自分に活かせるアドバイスを取捨選択するスキルは必要と思います。

それだけにCEOの激務さ辛さ加減が他の書籍より生々しく伝わってきます。本著から最も繰り返し聞かされるアドバイスは、「会社にも人間にも、そのステージそのステージで相応しいやり方があり、それを見極めないといけない」ということと、「必死になってやれ」ということ。差は、やることでしかつけられない。

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2015/02/14

『時間資本主義の到来: あなたの時間価値はどこまで高められるか?』/松岡真宏

479422088X 時間資本主義の到来: あなたの時間価値はどこまで高められるか?
松岡 真宏
草思社  2014-11-20


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ITの浸透と進化によって、従来大きな価値を持ちえなかった「すきま時間」が価値を持てるようになった結果、今後、「時間」の価値がこれまで以上に大きくなる、それを「時間資本主義」と呼んで議論を展開しているのが本著。

「時間資本主義」という視点は薄々問題意識として持っていて、考えを深めることができていいタイミングで読めた。一方、このタイプの日本の書籍は大体、「サプライサイドの視点」-ビジネスを行う側が、時流をどう捉えれば今後自分たちは稼いでいけるのか、という視点で書かれていて、そういう時流となった結果、どのようなスタンスを取れば「社会」がより良くなるか、という視点がなく、本著も(時間資本主義で個人はどうふるまうべきかは書かれてはいるものの)あまりその視点はないところが残念。そのあたり、やはり先日読んだ『つながりっぱなしの日常を生きる』などは違うと改めて思う。

時間の使い方について、「効率化」という視点ではなく、「どれだけ自分が使いたいものに使える時間があるか」という視点。なので、従来からの富裕層はともかく、ホワイトカラーの高給層は今後そのポジションの維持のために「すきま時間」もすべて注ぎ込むことになり、「自分が使いたいもの」に使えないため生活の満足度は低下し、一方、現在のところ低所得者層と言われている層は、収入は少ないかも知れないが、「自分が使いたいもの」に使える時間は多いため満足度は高くなる。大雑把に言うと自分の理解はこのように纏まる。

問題意識は2点:

  • 公平性に関して。p97「銀行や市役所の窓口だって同じではないだろうか。あるいは病院の窓口も同様かもしれない。」「時間ごとにこの重要なパラメーターを合理的にいじることで、個々人の満足度を引き上げ、ひいては社会全体の厚生を引き上げることが可能になる」とあるが、特に福祉に関しては「格差」について慎重にならなければならないと思う。時間は再配分できないので、支払う額によって窓口対応のレスポンスに差をつけるというのは賛成できない。
  • ユニクロとバーニーズが引き合いに出され、富裕層は時間の重要性を理解しているので、定番品については選択する時間を極小化するために間違いのないユニクロを購入しているし、そのように決してユニクロは格差の象徴ではないと書かれているが(p114)、ユニクロとバーニーズ双方を楽しむ富裕層はいても、バーニーズを楽しむ低所得者層はいないので、この推論には問題がある。ただ、低所得者層でも月額1万円近く通信費に出費したり、高級ブランドに出費したりすることは確かになるので、そういう意味では格差が二極という捉え方が間違っているのかもしれない。低所得者層の中でも格差がある。

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2015/02/08

『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』/カレン・フェラン

4479794336 申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。
カレン・フェラン 神崎 朗子
大和書房  2014-03-26

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 木を見て森を見ずというのか、判らないことや未来のことを少しでも判ろうと精緻に精緻に分析し問題を定義し解決策を生み出し、というサイクルを回し続けた結果、トータルで恐ろしく失敗してました、ということをコンサルタントが詳細に具体的に語る一冊。

 自分の勤める会社が株主資本主義とコンサルタントを活用した経営の権化のような会社なので、最初から最後まで興味深く面白く読みました。インセンティブ制度とか、肌感覚的になんかおかしいよな、と思いつつも「成果主義」「実力主義」と言われると反論のロジックを組み立てられずもどかしくなるところを、明瞭に批判を加えられているところ等々、読みどころは数多いです。

 最もクリティカルだったのは、「現在、広く一般にはびこっている誤った考え方ー「数値データで計れないものは管理できない」(もちろん、できる!)」。肌感覚的になんかおかしいよな、と思いながらも既にすっかり洗脳されてしまっていた自分に気づいた瞬間。メトリックが必須、と言い切ってしまうと、その厳然たる姿勢、冷徹な響き、仮に数値が到達しなかった場合は己の責と受け止めると宣言しているような暗黙の了解、そういったものが入り混じって「プロフェッショナリズム」と錯覚してしまうが、数値は計測できるのは当たり前の話で、数値化できないものにどうトライしていくかのほうが遥かに困難で「プロフェッショナル」なのだ。

 本著も『仕事をつくる全技術』同様、具体策への落とし込みがきちんとあって、概念論で終わってません。特に「実験結果を見定める」と「結論を出す」と「ステップを繰り返す」の考え方は自分にとって重要と思った。PDCAサイクルとの差異を意識。実験結果と結論は違うものだということをよくよく理解する。ベストプラクティスの無効性にも繋がる。もう一つ興味深かったのはフランクリン・コヴィは無批判に登場したこと。全く触れていないので、一度読まないといけない。

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2015/02/07

『仕事をつくる全技術~トップ営業はこうして「稼げる案件」を生み出している』/大塚寿

仕事をつくる全技術~トップ営業はこうして「稼げる案件」を生み出している~
仕事をつくる全技術~トップ営業はこうして「稼げる案件」を生み出している~ 大塚 寿

大和書房  2014-09-14
売り上げランキング : 130437


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 本著と『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です』は、確か別々の時期に何かの書評で知って興味を持って府立図書館に予約をしたところが結構待って二冊同時に順番が回ってきた。この2冊を同時に今読めたのは幸運でした。この2冊は突飛なところのない、非常にオーソドックスな仕事に対するスタンスを、丁寧かつ具体的なアクションリストに落とし込んで説明されているので、自分が如何に基本を蔑ろにしているかを反省したし、「ビジネスを生み出す」という大きそうに見えるチャレンジも実は基本の積み重ねによって生まれるものだということを理解できたし、常々自分が思っていることの裏付けを得れたので自信にもつながった。

 特に本著で言うと、”p229「組織には「TAKE&TAKE」な人を上にはいかせない自浄作用というガラスの天井がある」”と述べられる章があり、これは事実でもありある種前時代までは事実だったという幻想ということもできると思う。ただ、こういう認識を社会全体で持つことが、社会をよりよくしていくための土壌だと思う。そういう意味でも、たくさんの人に読まれたらいいなと思った一冊。

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2015/01/11

『新・戦争論』/池上彰・佐藤優

4166610007 新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方 (文春新書)
池上 彰 佐藤 優
文藝春秋  2014-11-20

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 池上彰氏と佐藤勝氏の書籍は、衆院選前にどの書店に行っても目立つところに置かれていて、選挙前に読みたかったのだけれど果たせず、ようやく読めた第一冊目。

 民族・宗教の基礎知識に始まり、欧州・中東・朝鮮・中国・アメリカの現在の問題の読み解き方を対話形式で解説。情報の密度が高いので頭に入れるのに苦労しますが読みやすい文章なので読み進めるのに苦労することはありません。一歩踏み込んだ、戦略的な読み解き方をする技法をガイダンスしてくれるような内容です。

 最も印象に残ったのは第2章「まず民族と宗教を勉強しよう」の中で、佐藤氏が、イスラエルのネタニヤフの官房長を努めた知人の話を紹介しているところ。「国際情勢を見るときは、金持ちの動きを見る」という話。金持ちは、その時代その時代で、自分の資産を保全するための最善の策を模索し打っている。現代は、直接社会に還元するパイプを作ってしまっているので、再分配が偏るし国家も介在できない。この話は、ピケティの『資本論』に照らして考えられそう。もう一つ、ナショナリズムは社会的に持たざるものの上昇回路、という話は、富が集中し格差が拡大・固定した結果、社会的に持たざるものがナショナリズムによって先鋭化する、としても、今の日本の政治状況はナショナリズムが、格差拡大を志向する現政権を支える結果になっている、このメカニズムを考えるのも面白そう。

もう一つ、ピケティの解説書『トマ・ピケティ『21世紀の資本論』を30分で理解する!』でも、本著のあとがきでも、フランシス・フクヤマの『歴史の終わり』は間違いだった、と断定されているところに、日経新聞でフランシス・フクヤマがインタビューされていた。ちゃんと突き合せて考えてみよう。

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2015/01/01

『コンテキストの時代ーウェアラブルがもたらす次の10年』/ロバート・スコーブル シェル・イスラエル

4822250474 コンテキストの時代―ウェアラブルがもたらす次の10年
ロバート・スコーブル シェル・イスラエル 滑川 海彦
日経BP社  2014-09-20

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テクノロジーの進化がもたらす時代変化の予想はこれまで何冊も読んできたけれど、今回初めて「こうやって時代は作られていくんだなあ」というのを実感した一冊。こういった書籍は、予測と推測から導いた予想図を、予想ではなく確信として著されているのであって、その説得力が高ければ高いほど共鳴する人が多くなり、時代はその方向に進むということなのだと。株と似ている。

コンテキストの活用に、予想も含まれているのだろうか?「渋滞なし」というサジェスチョンをするコンテキストシステムは、それを見てそのルートを選択するユーザの増加も見越して「渋滞なし」なのだろうか?大量に集められたコンテキストデータは、それも含めてサジェスチョンするということなんだろうか?そこは少し理解しきれなかった。

ペイトリオッツの例は、結局のところ、富裕層にマーケティングが集中するということを言っているように聞こえた。フリーミアムと相まって、その収益構造でサービスが普及していくのは望ましいように思う。これは、どちらかと言うと行政に応用されないだろうか?富裕層に適切なサービスを提供することで上がる収益でもって、地域行政全体の財政の大半を賄う、というような。

個人の精神面を自動送信するのはもっと危険なことと取り上げてよかったと思う。落ち込んでいる状態を捉えられて、例えば宗教勧誘があったりした場合、どんな結果になるだろう?

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2014/12/14

『まいにち見るのに意外と知らないIT企業が儲かるしくみ』/藤原実

4774163570 まいにち見るのに意外と知らない IT企業が儲かるしくみ
藤原 実
技術評論社  2014-03-11

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 IT企業に勤めているのに意外と世間での常識的なことを知らないことがあるので、読みやすそうな本書を手に取ってみました。最も勉強になったのは「ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチ」。租税回避についてはニュースで都度都度見るので知ってはいたけれど、具体的な手法は初めて本書で読みました。法人税を納めている企業・納めていない企業はこれから話題になりそうなので、基本を押さえてニュースに留意しようと思いました。
 IT業界では大体常識的な内容で、IT業界でなくてもITに対する興味が強い方はたいてい知っている内容かもしれませんが、事実を丁寧にまとめてあるので読んで損はないと思います。

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2014/09/23

『世界のエリートはなぜ、この基本を大事にするのか?』/戸塚隆将

4023312215 世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?
戸塚隆将 208
朝日新聞出版  2013-08-07

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「基本を大事にする」というのが大好きな性分なので、ちょっと俗っぽいタイトルに引っかかりながらも読んでみました。「これだけやれば10kg痩せる」とか「10日聞くだけでペラペラに!」とか、一撃必殺系が大嫌いで、「エリート」とかタイトルにつくタイプの本はそういうケースが多いだけに、「なぜ、この基本を大事にするのか?」というタイトルには大いに惹かれました。

内容は期待通りで、本当に「エリートが実践している基本」ということではなく、一般的に社会人になって働いている人なら誰でもわかっているであろう「基本」、その内容と重要性が丁寧に纏められているものです。「基本」を常に確実に実行できる人が、成果を出すことができるということを論理的に納得させられる内容です。「基本」を蔑ろにしてしまいがちな毎日を送る自分にとって、非常にありがたい戒めの書になりました。

ひとつ印象に残ったのはp85「シャツの首元が擦り切れているゴールドマンのアメリカ人シニアパートナーを目にしたことがあります」というところ。

「しかし、決して汚らしく、みすぼらしい擦り切れ方ではありませんでした。モノを大切にしている様子が窺えました。彼の身に着けている時計も地味で機能性を重視したものでした。清潔感という共通点を除き、服装や持ち物へのこだわりは、人それぞれと言えるようです」

これは辿り着きたい境地だなあと思いました。

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2014/08/15

『ITビジネスの原理』/尾原和啓

4140816244 ITビジネスの原理
尾原 和啓
NHK出版  2014-01-28


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 「そしてインターネットは、人を幸せにする装置へ」-こんなことを書く本というのはだいたい著者が関わる何かへの利益誘導を目的としたもの。それもタイトルとは無関係な。そういう意味では本著はその典型的なもので、「ITビジネスの原理」という、ITビジネスの構造と利益源泉が読めば分かるような期待を抱かせておいて、その実、内容は著者が転職した楽天が、amazonとは違うショッピング体験を追求してるんだよ、楽天のショッピング体験のほうが優れているといえるのはこういうことを考えてるからなんだよ、と、「ハイコンテクスト」で洗脳しようとして終わる、という内容です。しかも、途中にgoogle glassを噛ませて、ちょっと間違いかもと疑わせる囮を仕掛けておいて視点をずらすという念の入れよう。IT関係者にとっては読む必要はあまりないと思います。

 特に問題があると思った2点:

  • クラウドソーシングに関して、ネット時代は時間が細切れになるので、その細切れな時間を有効活用しなければいけない、有効活用できるクラウドソーシングが有用だというロジックは分かるのですが、議事録の例えで優れた仕事をやる人の単価は上がっていくとありますが実際はそうはならない。なぜなら、その優れた仕事をやるクラウドソーシング上のマーケットも当然存在するからで、その人はそのマーケットの価格と戦わなければならないから。今のところ、クラウドソーシングマーケットというのは工数単価に落とし込めるようになったワークがたどり着くところ。
  • グローバル企業は英語よりも非言語化を志向しているので、言語を介さないほうが、ハイコンテクストなコミュニケーションが楽しめるのではないか、とあるが、これは完全に矛盾していると思う。非言語化されたところにコンテクストはない。1枚の写真がどれだけ芳醇な意味を提示しうるとしても、そのためには言語が必要になる。

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2014/08/09

『ヤバい日本経済』/山口正洋・山崎元・吉崎達彦

4492396047 ヤバい日本経済
山口 正洋 山崎 元 吉崎 達彦
東洋経済新報社  2014-08-01


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東洋経済ONLINEの「やっぱり、アベノミクスは蜃気楼?」を読んだ流れで購入。アベノミクスは成果を上げているのか、という話題が最近あまり見なくなっていたところに新鮮だったので。

やっぱり、アベノミクスは蜃気楼?」でポイントと思ったのは:

  • 消費支出が前年同月比5月がマイナス8.0%、6月もマイナス3.0%
  • 機械受注が前月比5月マイナス19.5%
  • 日経平均が15,000円を維持している資産効果が全体を底上げ
  • 公共投資4兆円の恩恵を受ける業種だけ好調
  • 消費税上げの前は社会保障がままならないと言っておいて増税後は公共投資にばらまいている

これらを直裁に書かれていたので本著を読もうと思ったのですが、出だしは「予想を覆したアベノミクスの脱デフレ効果」でした。ただ、高額消費が増えた理由として、団塊世代の投資信託の価格回復が挙げられていて、上記の「日経平均が15,000円を維持している資産効果が全体を底上げ」と一貫していて納得しました。

しかしながら、日本経済全体が回復を実感できるのは、地価が上昇したとき、つまり、バブル前に購入してローンがまだ残っているような不動産の価値が今は「元本割れ」状態だけど、これが回復したら、皆お金を使うようになる、と解説されていて、理屈は理解できるけれどどうしてもこの理屈に素直に首を縦に振れない。その理屈だと、先の投資信託の話も併せて、消費の主役は団塊世代初め高齢者ということになる。高齢者は日本のボリュームゾーンだからそれは一面仕方がないとしても、資産効果によって高齢者の消費が好調になることが、20代~30代の若者世代の経済に波及するだろうか?地価の上昇によって経済を上向きにするシナリオよりも、下落した地価をコスト減と評価するほうが、今後の日本経済にとって望ましい方向ではないか、という疑問が持ち上がる。これは成長を是とするか非とするかという根本的なところに関わってくるので簡単に考えを纏められないが、地価が上昇しなければ日本経済は復活できないというロジックは、実は乗り越えなければいけない課題のような気がする。


そこへグッドタイミングというべきか、今日の日経朝刊にこんな記事。やはり、日本経済のマクロ指標が悪いというのは周知の事実なのだ。


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他に面白かったのは、ロシアが付加価値が分からない、希少価値しか分からない、という下り。なるほどね、と納得。

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2014/04/13

『1971年 市場化とネット化の起源』/土谷英夫

1971年
1971年 土谷 英夫

エヌティティ出版  2014-01-17
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変動相場制への移行を導いたニクソン・ショックと、インテルの世界初マイクロプロセッサ発売の1971年。著者はこの2つの出来事を現代に至るエポック・メイキングとして、1971年を「市場化とネット化の起源」とする。IT業界に身をおいているのに恥ずかしながらマイクロプロセッサが世に登場したのが1971年と知らず、ニクソン・ショックと同じ年にマイクロプロセッサが登場していたんだという事実に少々感動してしまいました。確かにこの2つの出来事が、(良し悪しは関係なく)現代の世界のかなりの部分のベースであることは否定できないので、「起源」という著者の表現は彗眼と思います。

著者は成長のない経済は成立しないという趣旨で話を展開していると思います。また、その反証として「オキュパイ・ウォールストリート」もいつの間にか下火になったという現実を冷徹に記載しています。それと、ハイエクの「合理的な経済を実現する統合的な一つの知は存在しない」ので、多様な不完全な知の集合が全体として合理性に近づく、という趣旨を最後に展開するのですが、IT業界に身を置く私としては、1971年のマイクロプロセッサ登場とともに始まり、何度も何度も「全能」を唄いながらキャパシティ不足や処理能力不足で不完全なもので終わってきたデータ分析が、昨今、いよいよビッグデータという言葉とともに(少なくとも市場(マーケット)的には)完成形を迎えつつあるように見えるなかで、「多様性」は今後も求められるのか?その辺りが次のエポックと考えて、読むテーマを意識していかなければいけないのかなと考えています。

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2013/12/31

『人びとのための資本主義』/ルイジ・ジンガレス

人びとのための資本主義―市場と自由を取り戻す
人びとのための資本主義―市場と自由を取り戻す ルイジ・ジンガレス 若田部 昌澄

エヌティティ出版  2013-07-26
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・アメリカは「縁故主義」(クローニー資本主義)が蔓延している。アメリカにおける縁故とはロビー活動である。ロビー活動に大金を使える、大企業を利する経済政策が行われている。
・これを正すにはクラスアクションをより簡便に、活発にする仕組みを組み込む必要がある。もう一つは企業のロビー活動に対する累進課税。
・租税裁定取引を避けるための方策は、個人所得税とキャピタルゲイン税を同等に取り扱うことだが、その際発生する問題は、法人税率の修正で解決できる(法人もキャピタルゲインを得る際には課税されている)。
・未払いの短期債務に1%の課税をすれば、上位9行だけで年額2150億ドルの税収が得られる。これは年収三万ドル以下の家庭6500万世帯からの総徴税額に等しい。

上記の趣旨とアイデアはよく理解できたし特に租税に関してはなるほどと納得したのだけれど、何とも違和感を覚えながら読んだのはアメリカの医療保険制度に対する批判の部分。

社会保障制度がネズミ講と批判されている部分、これは日本の年金制度と全く同じことだと思う。でもその後、医療保険に関して大きな欠陥があると批判している部分はうまく納得できなかった。アメリカは、保険が存在しないから、医療費が高額になるので風邪をひいても病院に行かない人が多いという話じゃなかったっけ?そして、医療保険の実質コストが支払人から隠されていると批判されているが、これは日本でも同じではないか?ということ。

後者はよく考えてみれば隠されているから高齢者がむやみやたらと通院するところから見てその通りなのかも知れないが、前者は正反対のことを言っていてそのままにはしておけない。

日本も会社員は企業の組合健康保険に加入していて、本人と企業が保険料を支払っている。じゃあその組合に国から保険料が支払われているか?というとNoだというのが私の知識。しかし調べてみると、国民健康保険に関しては国庫負担が30%~50%の幅で存在した。この国民健康保険への投入税金は、国民が広く分担していることになるので、会社員の我々にしてみれば、もし自社の健康保険組合が税金投入を受けていなければ、自分たちが便益を受けないサービスに対して負担を負っていることになる。これがフリーライダーの一種ということか。

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2013/04/25

『WIRED VOL.7 GQ JAPAN.2013年4月号増刊」/コンデナスト・ジャパン

WIRED VOL.7 GQ JAPAN.2013年4月号増刊
WIRED VOL.7 GQ JAPAN.2013年4月号増刊
コンデナスト・ジャパン  2013-03-11
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「未来の会社」目当てで買ったけど、「Googleの挑戦」と「Facebookの進化」という、二大検索についての記事が大変面白かった。Google以前を知っている僕は、「検索と言って、これ以上何が必要なのか」と考えるけれど、Google以後の、Google既存の世界から見ると、今の検索はまったくまだ「検索」ではないのだ。「僕が好きなものを好きな人」を、どうすれば検索できるだろうか?
個人的な感覚では、「検索」は「思い出し」のプロセスと重複し始めている。何かを思い出そうとするとき、思い出そうとするよりも先に検索しているようなケースがある。実際に検索していなくても、検索しようとまず頭が考えていることがある。これはよくないことだと常々思っているけれど、Google既存の世界では大した問題ではないのだろうか?いや、そんなことはないはずだ。Googleによる検索のほうが遅いケースが多いから。

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2013/03/24

『サーバントリーダーシップ』/ロバート・K・グリーンリーフ

サーバントリーダーシップ
サーバントリーダーシップ ロバート・K・グリーンリーフ ラリー・C・スピアーズ

英治出版  2008-12-24
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 リーダーシップの源泉は、権力ではなくて、奉仕の精神にある。この考え方が、1977年に発表されていたことに驚くし、アメリカの分析研究の鋭さと言葉の積み重ねでの説得力の作り方に驚くし、この考え方に日本がほとんど影響を受けていないように見えるのにも驚く。外資系に勤めていて、この「サーバント・リーダーシップ」の考え方には共感できるし、実際に、勤務先で管理職についている人たちは、このサーバント・リーダーシップを実践している人が少なくない。奉仕というと違和感があるかも知れないけれど、どれくらいのことが実行可能な人なのか、ということがリーダーシップの源泉だと考えると違和感ないと思う。
 途中で「トラスティ」という存在の重要性が繰り返し語られるけれど、もちろん理解できるし理解できるまでに言葉が重ねられるんだけど、存在意義を訴えるだけでは浸透はしないという単純な事実を見る思いだった。

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2013/03/05

『CIOのITマネジメント』/NTTデータ経営研究所情報未来叢書

4757122098 CIOのITマネジメント (NTTデータ経営研究所情報未来叢書 1)
NTTデータ経営研究所
エヌティティ出版  2007-12-25

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この種類の書籍を読むのが難しくなったと感じた。内容的にはタイトル通り、CIOのITマネジメントについて網羅的に語られていて、タイトルを見て知り得ると思った内容は読めるけれど、これからCIOになるという訳ではなく、CIOがどのような業務を遂行しているのか、知識を増やし定着する目的で読もうとすると、あまり頭に残らない。それを、「実体験していないことは所詮定着しない」と実地主義で片づけるのは簡単だけどそれでは成長に限界がある。

もう社会人2、3年目くらいからずっと感じていることだけど、自分がコンタクトする相手との距離が、近すぎるか遠すぎるかのどちらかで、ちょうどよいということがない。極端に言うと、CIOと担当者、という二階層の組織に、世間がどんどん進行していったような感じがする。そこでCIOと会話をするためにはCIOを知らなければいけない、ということでこういった書籍を読むのだけど、確かにある程度知識は増えるが会話を伸ばす部分は微小。薄っぺらい知識で会話できるCIOにコンタクトすればビジネス上はある程度の成功を取れるかもしれないが、そういったことは目指すべきではないな、とこの種類の本を読むといつも自戒する。

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2013/03/04

『情報調査力のプロフェッショナル』/上野佳恵

4478490538 情報調査力のプロフェッショナル―ビジネスの質を高める「調べる力」
上野 佳恵
ダイヤモンド社  2009-03-13


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 プロのリサーチャーである著者が、「情報調査力」の磨き方について、物語風の表現を交えながら解説。マッキンゼーでコンサルタント相手にリサーチャーとして相対した経験が、一般的な情報調査力の解説書よりも話が深くなっている所以だと思います。

  • リサーチにはプランニングが必須。何のために調べるのか、ということと、どういう段取りで調べるのか。
  • 具体的にどういう情報源があるのかを挙げてくれているのがよい。
  • 調査は誰かに伝えて初めて意味があるもので、伝えるまでには取捨選択があり、それは「編集」に他ならない。

 「常に問題意識を持って」ということの意味が、一つ深く理解できたと思います。

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2013/01/14

『速習!ハーバード流インテリジェンス仕事術 問題解決力を高める情報分析のノウハウ』/北岡元

B0079A3GX2 [速習!]ハーバード流インテリジェンス仕事術 問題解決力を高める情報分析のノウハウ
北岡元
PHP研究所  2011-01-31

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kindleストアの日本版がオープンしたので、何か1冊買ってみようと思い、選んだのがこれ。よく言われるように、日本のkindleストアは紙書籍に比べて大きく安価な訳でもないし、新刊が多くある訳でもないので、「kindleでなければ」という本を選ぶのは結構難しかった。敢えて「kindleで読む」ということを想定すると、僕の場合、kindleで読むのは概ね通勤時間が最適と言える。なぜかというと、特に行きの通勤時間は混んでいるので、鞄から本の出し入れをするのが大変だから。そして、30分弱の時間は、長めの小説を読むのには不適と経験上判っているので、ビジネス本等が向いている。そこで、少し古めで、1,000円前後のビジネス本を買うのがよかろう、という結論に。
ところが盲点がひとつあった。僕の持っているkindle 3は、日本のkindleストアで買った書籍をダウンロードできない。日本のアカウントに、kindle 3を紐付できないのだ。アカウント結合したら解決なのかも知れないけど、洋書は洋書で入手できる道を残しておきたいので、androidにkindleアプリを入れてそちらで読むことにした。

結果を言うと、「ビジネス本」をケータイkindleで通勤時に読む、というのは悪くない。ビジネス本は基本的にはノウハウを吸収するものなので、机に向かうような状況じゃないところで読むほうが頭に残ったりする。読み直したいときに、片手ですぐ読み直せる。小説は、小さい画面でページあたりの文字数が少ない状態で読むとストレスがあるが、ビジネス本はフィットすると思う。

ところで本の内容自体についてですが、意思決定に関するノウハウの基本が非常にコンパクトにまとまっています。しかもそれらがすべて、「エピソード」という例を元に解説されるので、理解が早いです。個人的には「盲点分析」が知っているようで知らないということが判り、使いこなせるよう読み込みました。

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2012/12/31

『あたらしい書斎』/いしたにまさき

年末年始休暇のタイミングで、部屋の組み換えを考えていて、本棚をどうしようか、というより本棚の存在そのものを考えていたところだったので、タイムリー。主な内容は、書斎とは何か、IKEA製品を使った書斎づくりの実践、デジタルの活用の3つ。概ね、誰もが薄々は分かっている内容だけど、形にして纏まっていることで書斎づくりに活かしやすくなっている。自分にとっては「書斎とは何か」という、「書斎の位置付け」が最も有用でした。

p30「モバイル」や「ノマド」で細切れにされる時間と思考
p48「貼雑年譜」
p55「イギリスでは論文を書くにあたって引用元を記載しないと法律で罰せられる」
p73「LERBERGシェルフユニット」
p96「自分の感覚では近いジャンルだと思っている本を、数冊から10冊ぐらいのグループにして並べていく」
p122「デジタル化した情報は、検索性が向上する一方で、一覧性はアナログのときよりも落ちてしまう」
p128「Pogoplug」
p132「フロー情報を編集し、ストック情報にしておく」
p146「まずは自分が楽しめることや、興味を持って学び、考え続けられることを、こつこつと続けていくことが大切です」
p162「図書館は情報を交換し、イノベーションを生む場である」
p165「林信行」「電子書籍には『ジャケ買い』を誘うようなセレンディピティは期待できない」
p174「クランプ」

4844332783 あたらしい書斎
いしたにまさき
インプレスジャパン  2012-09-21

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2012/11/17

『Harvard Business Review 2012年 12月号』/ダイヤモンド社

B009W5IZYM Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2012年 12月号 [雑誌]
ダイヤモンド社  2012-11-09

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「ソリューション営業は終わった」が鮮烈。ほとんどのビジネスは、「顧客の問題を解決する」ことがビジネスに繋がると信じて疑ってしないと思う。しかし、それはすでに過去のものとなっている。それは、「顧客が、その解決方法が判らない問題を抱えている」という前提で、正しい考え方だった。情報量が飛躍的に増えた現代は、顧客は既に課題の解決の仕方を知っている。我々以上に、解決方法を知っている。そんな顧客に対して、ソリューション営業は通用しない。そんな時代に取れる営業戦略は、まだ解決方法が判らない顧客に対してソリューションを売るか、課題の解決の仕方を知っている顧客に対する営業を編み出すしかない。しかし前者は今では結局、価格競争に巻き込まれるだけのフィールドになる。

課題の解決の仕方がわかっている顧客に対する営業を、「インサイト」営業と呼び、そのスタイルを詳説している。自分達よりも顧客のほうが解法を判っているというのは、かなり以前から肌で感じていたこと。商売をうまくやるためには、そこのところに目を瞑ればいいのかもしれないが、社会人になった会社でも、それ以降も、常に「王道」を歩くことを求められてきたので、顧客に対して価値を出すことを考えてきたが、この記事はそれを一歩進めるのに大いに役に立った。

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2012/09/17

『ワーク・シフト-孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>』/リンダ・グラットン

4833420163 ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
リンダ・グラットン 池村 千秋
プレジデント社  2012-07-28

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これは相当に難しい。2025年には、主に、テクノロジーの進展、富の集中化、富の集中化に付随する人の集中化の三点から、時間に追われる・孤独にさいなまれる・繁栄から締め出される、という3つの暗い類型が導かれる。そんな未来に陥らないために我々が今実行すべき3つの「シフト」が示されるが、これが相当に難しい。

示されていることは、総論で正しいと思う。実際に、行動に移せている人もたくさんいると思う。でも、自分のことになると、どこから手を付けていいのか分からない。そんな難しさ。この難しさとは2年前から付き合い始め、今、正に喫緊の課題になっているけれど、それでも手の付け方に逡巡するくらいに難しい。

実際に、行動に移せている人もたくさんいることは分かっているけれど、それでも「そう言われてもなあ」という気持ちが抜けないくらい、大上段で違う世界の話のようにしか受け止められない。それでも、今自分が勤めている会社は、制度的にはいろんなことがやりやすい会社ということを思い出してみようと思う。

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2012/02/26

『小さなチーム、大きな仕事 完全版』/ジェイソン・フリード デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン

415209267X 小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則
ジェイソン・フリード デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン 黒沢 健二
早川書房  2012-01-11


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  「完全版」の出版予定があるのを知って、知ったその日にamazonで予約をして、読める日を心待ちにしてた。昨日、やっと読めた。これは素晴らしい本だ。掛け値なしに素晴らしい。実行するのがとんでもなく難しいことは何も書かれていない。インターネットが「普通の」存在になったことで、小さなチームで大きな仕事がほんとうにできるようになったんだということに納得できる内容で、それはテクノロジーに精通していなければいけないということではなく、普段の仕事の進め方如何だということを分からせてくれる。例えばこの一文:

「仕事依存症患者は、ほどよい時間しか働いていないという理由で、遅くまで居残らない人たちを能力に欠けているとみなす。これは罪悪感と士気の低下 をはびこらせる。さらには実際には生産的でないのに、義務感から遅くまで居残るような「座っていればいい」というメンダリティを生み出してしまう」

 まるで日本の悪しき習慣について書かれているようだが、本著は紛れもなくアメリカで書かれたものだ。こういうことは、日本だけで起きてるのではなくて、世界のどこでも起きるのだ。合理主義が徹底されていると言われ、能力主義で給料が決まると言われ、残業なんか誰がするのかと言われているようなアメリカですら、起きるのだ。

 そしてこうしたことは、外資系でも起きている。僕たち日本社会において生産性向上の足を引っ張っているのは実は「和」の精神だ。これは何も、小異を、マイノリティを切り捨てろ、と言っているのではない。いちいち仲の良さを確認しなければ仕事ができないメンタリティの問題なのだ。

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2011/12/31

『いま、働くということ』/橘木俊詔

4623061094 いま、働くということ
橘木 俊詔
ミネルヴァ書房  2011-09-01


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 先日、『日本人はどのように仕事をしてきたか』を読んだのですが、あちらが日本人の仕事の歴史を、戦中あたりから、主に経営における人事管理の視線を中心にまとまっていたのに対して、本著は正に「いま」、現代の仕事の捉え方・意義・価値観といったものを、古今東西の哲学、あるいは仕事に対置させうる「余暇」や「無職」の分析によってより深く理解する本です。この2冊を併せて読んだのはちょうど良かったと思います。どちらも非常に簡明な文章で、仕事を考えるための基礎知識を纏めて把握するのに役立ちます。

 印象に残ったこと、考える課題となったことを3点:

  • 「仏教的労働観」の「知識」の説明に感動。「知識」は「情報」ではないのだ。ソーシャルとかコラボレーションとかコワークとかなんだかんだいろいろな新しくて手垢のついていない呼び名で、その自分たちの活動の理想性を表して、他の何かと線を引こうと躍起になっている様をしょっちゅう目にするけれど、僕は今後、「知識」という言葉を自分の行動に活用していこうと思う。
  • 日本人はどのように仕事をしてきたか』でも学んだことで、「勤労」の価値観というのは、その時代の経済のカタチ(日本で言えば高度経済成長)に最も効果のある価値観だから、是とされただけで、普遍的根源的な価値がある訳ではない。資本主義の発展のために、キリスト教が有効に作用した歴史を認識する。同じように、今の日本では「やりたいことをやる」のがいちばんという価値観が広がりつつあるが、この価値観はどんな経済のカタチにとって都合がいいから広がっているのかを考えてみる。
  • 僕がフェミニズムをどうにも好きになれないのは、それが問題の原因を常に「外部」に求めるスタンスだからだ。

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2011/12/24

『日本人はどのように仕事をしてきたか』/海老原嗣生・荻野進介

412150402X 日本人はどのように仕事をしてきたか (中公新書ラクレ)
海老原 嗣生/荻野 進介
中央公論新社  2011-11-09


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 1月の3連休に、”「自分の仕事」を考える3日間”に参加して以来、「仕事」「働く」ということが常に頭の中にあった1年。その1年の締めくくりに、”日本における「仕事」の歴史”を学んでおこうと思い、本著を手に取りました。

 僕はこと仕事に関する話に限らず、「今、アメリカで起きているのは…」「今、ヨーロッパで主流なのは…」という言説がとても嫌いで、また、「これは日本人特有の…」「これが日本独特の…」という言説も常に疑ってかかる。前者は、もちろん同時代で先進的な国の同行は常に学ばなければならないものの、この言葉が述べられるときのスタンスが多くが盲目的で安易であることと、先行者を追いかけるというやり方はいつまで経っても自らが先行者にはなれないことを認めてしまってるから。後者は、本当に日本独自のことなのかどうなのかという客観的な見極めがないのもあるし、「なぜ、それは日本では成り立つのに、諸外国では成り立たないのか?」ということを考えもしないから。

 本著は戦中~戦後から2000年までの約70年の、日本人の仕事の仕方を、雇用・労働・企業人事の観点で整理しています。構成は、「働き方」「企業のマネジメント」に大きな影響を与えた13冊を紹介し、その著者との往復書簡形式になっています。2010年の今、その著作の内容を振り返っている書簡もあり、単なる「言いっぱなし」ではないおもしろさがあります。例えば『新しい労働社会』の濱口桂一郎氏と、「ワーキング・プア問題」における非正規社員の捉え方と解決策について、2009年に著した内容を照らしながら意見交換されています。

 自分の理解のために大雑把にKWを整理すると:

■戦中…差別的・大格差の社内階級が存在(この時点で、「家族的経営」が日本の風土から来るものという通説が覆る) 
■戦後動乱期…労使協調→「終身雇用・年功序列」
■高度経済成長期…職務給への対抗→能力主義の誕生・職能制度
■第一次オイルショック後(80年代)…職能の熟練・人本主義
 ・ブルーカラー中心の産業構造=猛烈な経営効率化・生産拡大が国際競争力に繋がる時代
 p97「日本の人件費は先進国の中では圧倒的に安い部類」「もっと人件費の安い途上国といえば、こちらはまだ教育水準・技術力が低いため競争相手にはならず、さらに、社会主義国は冷戦最中で、こちらも国際競争には参加してこられない。」「日本が、まだまだ国際的に優位に立てて当たり前」
■プラザ合意後(85年~)…無策だった時期
■1990年代前半…p152「95年には、50代前半の会社員の年収が20代前半の若年社員の2・88倍」また弥縫策しか手を打たない時代
 ・終身雇用・年功賃金は高度経済成長期に最適なシステムであっただけ
 ・集団的・暗黙的な技術・知識より、個人単位の創造的能力
■1990年代後半…下方硬直では経営ができない時代/職能←→コンピテンシー
 ・就職氷河期
 ・1971年ハーバード大学マクレランド教授「コンピテンシー」
■2000年以降…「人で給与が決まる」をより透明で客観的に/非対人折衝業務の極端な現象(製造・建設・農業・自営業) 定年破壊、雇用改革

 本筋から離れたところで、興味を掻き立てられたポイントが2つ:

p110「世の中の声を聞き、現場の生の資料を集め、公的データと見比べているときに、もう「話の筋」が見えてくるものなのだ」

 この後、「筋が見えない人は、高等数学を使って「答え」をなんとか作り出す」と続く。この、「筋」と「高等(数学)」の部分、来年いよいよメインストリームに現れるだろう「ビッグデータ」への懸念に近い。今のところは、解析したい「筋」を持つ人によって、ビッグデータ処理が使われているものの、明確な「筋」を持たずに「なんとなく凄い」ということでビッグデータ処理を手にする人たちが増えだしたとき、かつてのDWHのときのような大混乱が起きるのではないか。そして本当に問題なのは、売る側としては「なんとなくすごい」もののほうが、売れてしまうことである。

p191「西洋人は「情報処理機構としての組織」という組織間を信じて疑わないそうですから。組織で行われるのはもっぱら情報処理にとどまり、知識の創造という考え方がないのです。その伝でいけば、個人はいつでも取り換えの利く、機械の部品に過ぎない」

 革新的で創造的なITは、多くが西洋から今のところやってくる。それは位相の違う問題だととりあえず納得しておいて、ソーシャルメディアの流行に併せて日本世間に増えつつある、情報を交換を増やすことで、某かの成果があがるような、コラボレーションやソーシャルやコワークと言われるものがどの程度のものであるのか、よく考えてみたい。そもそも、特にアメリカでソーシャルメディアが勃興したのには社会的な理由がある。「ネットワーク」という考え方も、心の満足度ということを考えたとき、今のままでいいのか。編集の思想、エクリチュール、そういうこともひっくるめてよく考えてみる必要がある。

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2011/09/04

『日本の論点2011』/文藝春秋編

4165031003 日本の論点2011
文藝春秋編
文藝春秋  2010-11-25

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p428「ツイッターの功罪とは」

・ツイッター日本語版はデジタルガレージ社が提供
・10年7月末の時点でついに1,000万人を突破
・Pear Analytices社
・ツイートの実に四割は無意味な独り言
・ネットの価値は情報のフィルタリング
 ・・・フィルタリングではなく、蓄えたデータからの引き出しであることを、Googleが実践してしまっている。
・道具が人の行動慣習を誘発する、という理屈には慎重にあたるべき。同じ道具でも、活用できる人間もいれば悪用する人間もいる。あくまで傾向と捉えるべき。

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2011/02/08

『日本の論点2011』 - 『法人税を下げるべきか』

4165031003 日本の論点2011
文藝春秋編
文藝春秋  2010-11-25


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p126『法人税を下げるべきか』

  • 課税ベースの拡大=租税特別措置や減価償却制度の見直しなど
  • わが国の成立は40パーセント 米国と並んで世界最高水準
  • 表面税率=法人税・住民税・事業税
  • 二段階減税論=課税ベースを広げて財源を確保しつつ「表面税率」を引き下げる
  • 「立地競争力」
  • 社会保険料を加味した「公的負担」
  • 税制優遇措置と答えた企業は8パーセント
  • 海外進出企業は7割以上

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2011/02/06

『日本の論点2011』 - 『学力格差は何が原因か』

4165031003 日本の論点2011
文藝春秋編
文藝春秋  2010-11-25


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p638『学力格差は何が原因か』

  • 社会関係資本(social capital)=「人間関係が生み出す力」
  • 高校無償化=欧米諸国ではすでに一般的

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2010/12/31

『自分の仕事をつくる』/西村佳哲

4480425578 自分の仕事をつくる (ちくま文庫)
西村 佳哲
筑摩書房  2009-02

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関心空間ユーイチローさんのKWで文庫本が出ていることを知って、早速本屋へ。

 基本的には、独立している方や、企業の中で全体を見れるポジションにいる方がインタビューの対象なので、一介のサラリーマンとしては読み方が難しいところもあります。「サラリーマンという働き方は、会社に自分の時間を引き渡している」と、はっきり書かれているところもあります。しかし、「文庫版あとがき」で、とある編集者の読者の方からのメールと、それに対する著者の返信が掲載されていて、それを読めば、サラリーマンであってもこの本に書かれている「心」が、自分の働き方を考える役に立つと分かると思います。

 この本で訴えられていることのひとつに、「自分の時間をいかに仕事に注ぎ込むか」というのがあると思います。それは、24時間仕事に注ぎ込まなければいい仕事はできない、というような表現もあるし、狭義の「仕事」に割いている時間は極力減らして、仕事に有用なはずの私的な時間を多く持つことで仕事のクオリティを上げられる、というような表現もあります。いずれにしても、「仕事」というのは「この程度でいいか」で済ませていいものではない、だから、どれだけ仕事に手間暇かけられるかが重要、ということなんですが、そして、これを実現させるために、住む場所も変えてしまって生活コストを下げれば実現できる、という訳ですが、日本で考えれば、じゃあ逆に無暗に都市部の生活コストが高すぎるから、そういうふうに「仕事」ができない、そういう社会構造になっちゃってるっていうことだよね?と思います。なぜ、だれが、そんな高コストな社会にして喜ぶのか?儲かっているのか?

 もう一つ、僕はこの「仕事」の考え方と対局の会社に勤めています。この「仕事」の考え方は「独創性」が出発点になりますが、僕の勤めている会社は、徹底的に汎用製品化して売り抜くことで、省労力で高利益を上げようというスタンスです。生きていくためにお金が必要なら、いかにそれを簡単に短時間で集められるか、という哲学で貫かれているようです。それは確かに一つの考え方です。必要十分なお金があって、仕事以外に使える時間がたくさんあるなら、人間として無気力になることはなさそうです。でも、このスタンスはなんか違和感を感じないか?-そこがすべての出発点だと思います。
お金がなかったら辛いか?幸せじゃないか?お金として形になってないものは価値がないのか?意味がないのか?今よりずっと貧しかったはずの昭和30年代とやらを、「古き良き日本」とかいって引っ張りだすのはなぜなんだ?だったら、お金として形にならない「何か」をもっと大事にしていいんだ、と言い切る強い思想が必要なんじゃないか?そしてそれをみんなが言い続けていくような土壌が。お金はあくまで単位であり交換するための道具。その大切さを粗末にするつもりは全然ない、全然ないうえで、「金は要るだろ」式のリアリズムを超える理想を語れるようにならないといけない。

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2010/10/18

『ウェブ人間論』/梅田望夫・平野啓一郎

4106101939 ウェブ人間論 (新潮新書)
梅田 望夫 平野 啓一郎
新潮社  2006-12-14

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 発言からうかがえる平野啓一郎の感覚が、自分の感覚に近いものなのが何より驚きだった。もう少し、線を引いた考え方をする人という印象を持っていたので、昔気質と言っていい感覚を持ってることに驚いた。
 「おわりに」に書かれている、”平野さんは「社会がよりよき方向に向かうために、個は何ができるか、何をすべきか」と思考する人である””私はむしろ「社会変化とは否応もなく巨大であるがゆえ、変化とは不可避との前提で、個はいかにサバイバルすべきか」を最優先に考える”というところと、「そうでない他者との軋轢ある関わりって、確かに自分を成長させる部分があるけど、でも嫌なことでストレスをためてしまうよりは、避けていきたいと思うよ うになりました」との組み合わせが、僕にとってこの本の要諦だった。もちろん、平野啓一郎により共感している。どうしようもないからとそこから一歩退いて、楽に生きられて居心地のいい場所を見つけて、それを「いろんなやり方を身につけられた」と世界を広げたふうに言うのはクレバーではあっても成長はない。そこにある苦難を避けて通るための理由づけは、どんなに聞こえが良くっても言い訳にしかならない。ダメでもやってみるところにしか、幸せはやってこないのだ。

p24「80年代に活躍したいわゆるニューアカ世代の一部の人たちには、今でも、あらゆる情報に網羅的に通暁して、それを処理することが出来るというふうな幻想が垣間見える」
p39「ブログを書くことで、知の創出がなされたこと以上に、自分が人間として成長できたという実感」
p52「ハンナ・アレント」
p53「そういうナイーヴな、一種の功利主義的な人間観は、若い世代の、とりわけエリート層にはますます広まりつつあるんでしょう」
p77「アレントの分析(公的領域)」
p78「私的なことを公の場所に持ち込まないという日本人の古い美徳は、今や単に社会全体の効率的な経済活動から、個人の思いだとか、思想だとかを排除するための、都合の良い理由づけになってしまっている」
p86「スラヴォイ・ジジェクというスロベニアの哲学者が、『存在の耐えられない軽さ』で有名なミラン・クンデラというチェコ出身の作家を批判している」
p145「世代的な感覚でいうと、『スター・ウォーズ』に熱中してるって、ちょっと珍しい気がしますね。」
p163「言葉による自己類型化には、安堵感と窮屈さとの両方がある。」
p170「そうでない他者との軋轢ある関わりって、確かに自分を成長させる部分があるけど、でも嫌なことでストレスをためてしまうよりは、避けていきたいと思うようになりました」
p177「確率的に存在する」
p179「フランスの哲学者のピエール・ブルデュー」

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2010/09/27

『WEDGE 2010年8月20日号』

特集:『日本の森林「孤独死」寸前」

p27「問題は荒れた人工林」「人工林の手入れ不足」
p27「戦前や戦後すぐのころの写真を丹念に見ると、・・・いわゆる「はげ山」です」
p27「転機は昭和30年代」「国産材の需要は減りました」「人工林が1000万ヘクタール超 約4割」
p28「平準化作用」「蒸発作用」-「洪水緩和機能」「水源涵養機能」
p29「日本人が社長のダミー会社をかませていたら、実態を掴むことは不可能」「中国人が買いに来たことを役所に報告したことが漏れれば、中国人からの報復や嫌がらせがあるかもしれないから怖い」
p29「地租改正時に作図されたポンチ絵程度の「公図」」
p30「林業再生」「多野東部森林組合が進める集約化」
p31「日吉町森林組合」
p31「林野庁予算で約4000億円」「地方自治体を加えれば約1兆円の年間予算」
p32「集約化が難しい理由=原価計算の困難さ」「請負業務」

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2010/06/27

『ビッグイシュー日本版145号』

「捕鯨は日本の伝統」というのは、1970年代に国際ピーアールという会社によって広められた俗説、という説を読めたことが最大の収穫。確かによくよく考えてみれば、日本全国くまなく鯨が食べられていたなんて考えにくく、この説は簡単に裏付けできそう。そうまでしてそんな俗説を広めた理由は、農水省が権益を作り温存するため。少なく見積もっても60億円近くの国費が「調査捕鯨」に注ぎ込まれ、関連する天下り用団体の維持を考えると更に多額の国費が使われている。恐らく、商業捕鯨から流通する鯨肉の売上が芳しくなければ、その赤字補填のために更なる国費が投入されるのだろう。

守るべきは、日本にあまねく広く鯨を流通させることではなくて、ほんとうに古来から受け継がれている「沿岸捕鯨」を復活させるという本記事の説はその通りだと思う。

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2010/06/26

『ストーリーとしての競争戦略 優れた戦略の条件』/楠木健

4492532706 ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
楠木 建
東洋経済新報社  2010-04-23

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p490「個人のレベルでどんなに精緻にインセンティブ・システムを整えても、戦略を駆動する力は生まれないのです。」
p490「自分の仕事がストーリーの中でどこを担当しており、他の人々の仕事とどのようにかみ合って、成果とどのようにつながっているのか、そうしたストーリー全体についての実感がなければ、人々は戦略の実行にコミットできません。」

このことは、『39歳までに組織のリーダーになる』にも書かれていた。個人レベルでインセンティブ・システムを整えて戦略遂行が成功するのは、守銭奴だけをばっちり揃えた組織だろう。『ザ・タートル』 のような組織でさえ、自分の意思を試そうという人間が現れたというのだから。

自分が日々行っている「業務」に対して、「戦略」の考え方をあてはめるのは難しいことが多い。難しいというより、「業務」は「戦略」レベルではないから。自分の日々の業務というのはつまるところ「提案」だが、「提案先のお客様にどうやって自社の提案を採用してもらうか」を考えるのは、戦略のようで「戦略」レベルでないことが多い。これは自分だけが整理していればいいものではなく、関連するチーム全員がしっかり共有できていないといけないが、コミュニケーションが分断されがちな自社の組織編成ではここがひとつ大きなネックになっている。

戦略を展開する際に、それぞれが「個人商店」的な組織になっていると、ほとんど展開ができない。対象とするお客様の特性が大きく異なり、かつ、戦略で展開したい「商材」がどうすれば成功するかという部分の理解に大きなレベルの違いがある場合、展開される側の人間が求める「メリット」というのは「省力化」、もっと簡単に言えば「簡単に売れるポイント」や「一撃必殺技」を求めるだけに陥る。

---

pⅷ「このところの戦略論の「テンプレート偏重」や「ベストプラクティス偏重」には、むしろストーリーのある戦略づくりを阻害している面があります」
p8「無意味と嘘の間に位置するのが論理」
p13「違いをつくって、つなげる」、…これが戦略の本質
p31「実務家に影響力のあった戦略論に「ブルー・オーシャン戦略」があります」
p45「「プロフェッショナル経営者」という幻想」「経営者の戦略スタッフ化」「テンプレートやベストプラクティスは過度に心地よく響きます」
p46「情報(information)の豊かさは注意(attention)の貧困をもたらす」
p50「戦略ストーリーは、…環境決定的なものではない」
p57「徹底した機能分化は、…協力なリーダーを必要とします」
p58「機能と価値の違い」「機能のお客さんは組織」「価値のお客さんは…組織の外にいる顧客」
p76「ソフトバンクは「時価総額極大化経営」を標榜」
p102「「目標を設定する」という仕事が「戦略を立てる」という仕事とすり替わってしまいがち」
p113「シェフのレシピに注目するのがポジショニング(SP:Strategic Positioning)の戦略論」「厨房の中に注目するのが組織能力(OC:Organizational Capability)に注目した戦略」
p117「実際に画面を横から見て、『きれいに見えてイイね!』と喜んで仕事をしているユーザはいるのでしょうか」
p128「ルーティンとは、あっさりいえば「物事のやり方(ways of doing things)です」「その会社に固有の「やり方」がOCの正体」
p160「我慢して鍛えていれば、(今はそうでなくても)そのうちきっといいことがある」
p173「戦略ストーリーの5C」

  • 競争優位(Competitive Advantage)
  • コンセプト(Concept)
  • 構成要素(Components)
  • クリティカル・コア(Critical Core)
  • 一貫性(Consistency)

p178「要するに「売れるだけ売らない」ということです。」フェラーリの例
p218「ごく粗い脚本で、暫定的なキャスティングで、舞台装置の準備もそこそこに、まずはやってみよう…」
p232「売れない店から売れる店に商品を移すことによる平準化」
p238「コンセプトとは、その製品(サービス)の「本質的な顧客価値の定義」を意味しています」「本当のところ、誰に何を売っているのか」
p264「すべてはコンセプトから始まる」
p268「1980年代に入って、アメリカは価値観の断片化が進んだ結果、過剰なハイテンション社会になりました。」
p274「「誰に嫌われるか」をはっきりさせる、これがコンセプトの構想にとって大切なことの二つ目
p276「大切なことの三つ目、…「コンセプトは人間の本性を捉えるものでなくてはならない」
 『LEON』や『GOETHE』は「人間の本性」を捉えているけれどそれは一部の人間の本性の一部でしかなかった そしてそれは大多数にならなければ魅力の本質を失ってしまうような、自立性の弱い「群れ」のようなものだった
p325「468店に相当する規模のオペレーションを構えるというアグレッシブ極まりない計画」「1999年には1500万ドルを投じて最先端のサプライチェーンのシステムを構築」
p346「「バカな」と「なるほど」」吉原英樹
p363「B社がA社の戦略を模倣しようとすることそれ自体がB社の戦略の有効性を低下させ、結果的にA社とB社の差異が増幅する」
p423「「なぜ」を突き詰める」
p437「「人間のコミュニケーションや社会のありようが革命的に変わる!」という大げさな話をする人が決まって出てくるのですが、私は全くそうは思いません。」(Twitterについて)
p443「営業スタッフがその店の良いところを発見し、それを限られた広告スペースの中で表現して、ターゲットである二十代の女性読者に伝える。」
p446「日本テレビのプロデューサーとして、テレビの創成期を引っ張った人物」井原高忠
p450「一撃で勝負がつくような「飛び道具」や「必殺技」がどこかにあるはずだ、それをなんとか手に入れよう、という発想がそもそも間違っている」
p458「そろそろ成長の限界にさしかかっているのかもしれません」
p464「ごく個人的な活動は別にしても、ビジネスのような高度に組織的な営みの場合、失敗したとしてもそれが失敗だとわからないことのほうがずっと多い」
p482「ビジネススクールの戦略論の講義がしばしばケース・ディスカッションの形をとるのは、それが過去のストーリーの読解として有効な方法だから」
p493「一人ひとりがその念仏を唱え、自分の行動がその行動基準から外れていないかを毎日の中で確認できる。」
p499「小林三郎さんがこう言いました。「それは個人の『欲』です。『夢』という言葉を使わないでください」
p13「平尾」

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2010/06/09

『ヒューマンエラーは裁けるか』/シドニー・デッカー

4130530178 ヒューマンエラーは裁けるか―安全で公正な文化を築くには
芳賀 繁
東京大学出版会  2009-10-29

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 タイトル通り、「裁けるか」に焦点が当たっていて、「防げるか」が第一の論点ではない。「裁判が、ヒューマンエラーの再発の防止に役立つか?」という議論は展開される。そして、多くの場合、役に立たない方向に進むことが明快に記される。体裁が論文であり、最後段のまとめに実践方法があるものの、ツールが提供される類の書物ではない。自分の「ヒューマンエラー」に対する認識と思考を強化するために読む書物。

※処罰感情

piii「ヒューマンエラーの古い視点は、…インシデントの原因と考える。・・・新しい、システム的な視点は、・・・原因ではなく、症状と考える」
p26「マックス・ウェーバーが・・・警告したように、過度な合理主義は、対極の効果をもたらす・・・。合理的な制度はしばしば不合理な結果をもたらす。それは極めて自然にかつ必然的に生じる。」
p36「あるいは、様々な観点や利害、義務、そして代替案を考慮に入れて問題の評価を行うことが「公正」なのか?」
p45「モラール」「組織コミットメント」「仕事満足感」「役割外のちょっとした余分な仕事をする意欲」
p67「私たちの社会は、裁判に持ち込まれる事例を増やせば増やすほど、お互いの意見を気兼ねなく伝え合うのがますます難しくなる風土を作りだす」
p83「情報開示と報告の違い」「報告とは、上司、管理組織あるいはその他の関係機関への情報提供」「情報開示とは、顧客・患者・家族への情報の提供」
p114「後知恵バイアス」
p124「後知恵と有責性」
p132「普通の基準」とは何か?
p157「司法が関与することによって、より公正になることもあれば、より安全になることもない。」
p170「「偶然の事故」や「ヒューマンエラー」といった用語を排除する方法。法律にはそのような概念がないからやむを得ない」
p171「インシデントを裁判にかけると、人々はインシデントを報告しなくなる」
p184「誰かを投獄しても彼らが失ったものが戻ってくることはない。」
p188「取り調べてから数カ月も後に作成された…被疑者が言いたかったこと、裁判官もしくは陪審員が記録から読み取ったものとの隔たりは極めて大きくなる」
p202「組織や社会において、許容できる行動と許容できない行動との間の線引を誰がするのか?」
p225「某氏が責任を取って、辞職した」
p236「調停の席で話されたことは法的に秘密扱いにされる。」

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2010/05/30

『プレジデント 2010年 5/31号 』

B003HMGJ0S PRESIDENT (プレジデント) 2010年 5/31号 [雑誌]
プレジデント社  2010-05-10

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p21「政治とカネ」

「鳩山、小沢両氏のケースでも二人は監督責任を問われたが、選任つまり会計責任者を選んだ段階で”相当の注意を怠った”とまではいえなかった。これを立証することは事実上不可能で、法律に実効性を持たせるには”選任及び監督”を”選任または監督”に変更し、監督責任だけで刑事罰を科すようにすべきです」
「鳩山首相に対する議決書にも「選任さえ問題なければ監督不十分でも刑事責任に問われないのは、監督責任だけで上司等が責任を取らされている世間一般の常識に合致しないから改正されるべき」

p12「経営時論 激安戦争を脱するヒントは伝統産業にあり」

「メーカーに対する価格交渉力を高めていく必要がある。そのためには量をまとめなくてはならない。量をまとめようとすると、ますます低価格を訴求せざるをえなくなる。」
「しかも、いったん交渉力を獲得してしまうと、それに安住して、メーカーの努力ばかりが要求され、自らのオペレーションの効率化が怠られてしまう。小売業者の能力も高まらず、低価格戦略に頼らざるをえなくなってしまう。」
→ どんな尺度で能力を検証すべきか?それぞれの役割を果たせているかを具体的に話せる尺度を考えることが重要

「長い歴史を持つ地場産業では、低価格競争に陥らないようにする慣行が生み出されている」「商人や職人たちは、競争を仕掛けてくるユダヤ人商人を街から追い出したが、住民は、ユダヤ商人たちが移り住んだ隣町まで買い物に出かけたという報告もある。」
→ 守るべき価値があるのか、という問い。慣行は閉鎖的であり硬直化する弊害があることを念頭において考える

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2010/05/16

『日本の論点2010 論点3.郵政改革とは何だったのか』/文芸春秋

4165030902 日本の論点 2010
文藝春秋
文藝春秋  2009-12

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p55「09年3月期の決算で郵政グループの純利益を見ると、
・ゆうちょ銀行が2293億円
・かんぽ生命が383億円
・郵便事業が298億円
・郵便局が408億円
・日本郵政が1090億円
の単体合計4472億円

→ゆうちょ銀行が国債運用により民間銀行と異なり利益を生み出しており、なおかつ、ゆうちょ銀行にある国民資産を守るべきだというなら、個人が直接国債を運用すればよい。そうはいかない理由は。

p60「資産300兆円規模の民営化」

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2010/05/15

『モバイル・コンピューティング』/小林雅一

4569775691 モバイル・コンピューティング
PHP研究所  2010-02-06

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 「モバイルったって、パソコンが小さくなるだけだろう?」程度の認識しかなかったところを、インターフェースの変化・進化をたどって根本的なところを理解させてくれた良書。モバイル・プラットフォームで始まっている主導権争いの構図は概ねこれまでのIT業界で起きてきた主導権争いの構図で理解できるけど、「モバイル・コンピューティング」の本質的なところは、インターフェース抜きでは理解できないところだった。「モバイルだからキーボードをつける余裕がない」程度の話じゃなかったのだ。

 モバイル・コンピューティングは、「モバイル」だから、いつでもどこでも「情報処理」ができる、もしくはそれを実現する、ということ。古くはホストコンピュータの時代は情報処理ができる場所は「ホストコンピュータの設置場所」で、それがパーソナルコンピュータとなって「パーソナルコンピュータのある場所」となり、パーソナルコンピュータがノートブックになって「ノートブックが置ける場所」になった。そして「モバイル」になると、もはや置く場所も問わなくなる。いつでも「持っている」。その代り、どうやってコンピュータに情報処理を「させるのか」というインターフェースの問題が現れる。だから、インターフェースを理解しない訳にはいかなかった。
 実用的な情報処理、例えばアドレス帳管理とか写真管理とかは、処理のバリエーションはそれほど多くなく、従ってそれほど多様なサービス提供者も求められないと思う。写真管理で言うとPicasaかFlickrとあと1種類くらいが世界で提供されてば十分。それは裏を返すと、この分野での仕事に従事できる人間がそれだけ少なくて済むということで、それだけ仕事がなくなることを意味する。これまでは、ローカルマシンで処理するが故に、ローカルマシンで動作するアプリケーションを選択することになり、それだけ開発の仕事があった。iPhoneとAndroidというプラットフォーム/マーケットが新たに現れたけど、本質的にはアプリケーションの規模と寿命はどんどん短くなると思う。小規模な開発体制で開発できる環境ということは、1つのアプリケーションはそれだけ短期間しか収益を上げられないということだ。矢継ぎ早にアプリケーションを提供し続けない限り、その開発団体は事業継続できなくなる。でも、ゲーム以外にそんなにバリエーションのあるアプリケーションカテゴリがあるか?ゲームですら、出尽くした感があるというのに。
 この「仕事が無くなる」漠然とした問いへの解の道は、第6章「キンドルと出版産業の未来」にかすかに提示されているように思う。

 モバイルはワイヤレスだ。当たり前だけど常に意識しないといけないことだ。この先、必要であり重要なのはワイヤレス。改めて言うとバカみたいだけど、意外と当たり前でないのだ。

 

p9「HTC DreamのCPUの処理速度は初代クレイの6.5倍、メモリーの容量は実に48倍」
p12「携帯電話端末の売上は2008年に3589万台と、前年よりも29.3%減少、また2009年上期には前年同期比で14%も減少」
p20「2種類のモバイル端末向けチップ ムーアズタウン メッドフィールド」
p46「ABC(Activity Based Computing)」
p70「1984年」
p71「キャリアを中心とするモバイル産業の構図は、少なくとも、つい最近まで、日本と米国とで驚くほど似通っていた」
p78「2007年7月31日に採択された」「無線インフラのオープン・アクセス規制」「700MHz帯の電波」
p82「契約利用者を獲得するには、一人当たり50~100ポンド(7500~15000円)もかかる。
p100「コンピュータがユーザの置かれた状況(コンテクスト)を感知し、そこで必要な仕事を自動的にこなしてくれる。」
p127「AR」
p131「ビジュアル・マーカーARに向けて、ARToolKit」「奈良先端科学技術大学院大学の加藤博一教授が開発」
p139「恐らくモバイル・コンピューティングに適しているのは、」「音声を中心とするコマンドだろう」「アンディ・ルービン氏が自ら開発した携帯OSにアンドロイドという名称をつけたのは、モバイル・コンピューティングの未来に対する、そのようなビジョンに基づいていたのだろう」
p147「結局、これまでのアクセル要因が、全部逆転する」「新機能を搭載するのはもう止めて、むしろ昨日の利用率を高める方向に舵を切るべきだ」
p162「キャリアにとってアイフォーン・ビジネスは非常に利益率が高い」
p163「マイクロペイメントの仕組みをもっていること」
p173「NFC Near Field Communication」「RFID(電波による個体識別技術)
p182「いちいちダウンロードするよりは、ウエブ上の共通アプリを使用した方が効率的で処理も早くなる」
p183「モバイル・サービスは遅かれ早かれ、必ずクラウド・コンピューティングに向かう」
p209「2009年前期における電子ブックの売上は前年同期比で136.2%増の1400万ドルを記録」
p225「ひたすら情報機器の高性能化や多機能化に向かって突っ走るよりも、ペンやインクのように我々の生活に馴染んだ使い易さを優先する、という姿勢」
p232「たとえば教育があまり行き届いていない地域でも、ワイヤレス・インフラは存在する」

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2010/05/10

『PRESIDENT2010年5/17号』

B003G4STQE PRESIDENT (プレジデント) 2010年 5/17号 [雑誌]
プレジデント社  2010-04-26

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p32 クリス・アンダーソン
「マサチューセッツ州ウェアハムにあるオープンソース型の自動車メーカー、ローカル・モーダーズ」「マイクロ工場」「クラウドソーシング」
「日本に特に問題があるとは思わない。」「日本ではメディア業界に問題があるのかもしれないが、アメリカにも違う問題がたくさんある。規制があるからといって悲観する必要はない。」

スタートアップは製品開発を外注すべきか

p50 リンクナレッジ

p63 せどり携帯サーチ … ネットは距離を縮め格差を無くすのではなかったか?なぜ差を生んでいるのか

p118 大野修理大夫

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2010/03/22

『日経ビジネス Associe ( アソシエ ) 2010年 4/6号』

B003ASOAD2 日経ビジネス Associe ( アソシエ ) 2010年 4/6号 [雑誌]
日経BP出版センター  2010-03-16

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 この手の記事何回読んでんだ、って話だけど、折に触れてというのも大切なので。

  • モンティ・ホール問題。何度見てもおもしろい。
  • 株価・為替・長期金利・原油価格
  • p028 因果と相関を区別する (軌道修正を喜ぶ・ディベートをする・持論に反論・仮説と評価を結びつけない)
  • p033「数字から意味と意図を読み取る」田久保善彦氏
  • p036 経済指標

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2010/03/08

『雲の世界の向こうをつかむ クラウドの技術』

4048680641 雲の世界の向こうをつかむ クラウドの技術
アスキー・メディアワークス  2009-11-05

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  • 直接的には下記3章が有用。
  1. クラウドの技術的特長
  2. 変わりゆくデータセンターの役割とカタチ
  3. クラウドの可能性と課題
  • p9 「CAP定理」consistency,availability,partitionの2つしか同時に満たせない
  • p10 eventual consistency = ある期間のあとにはコンシステンシな状態に戻る
  • p11 「クラウドシステムでは、…クラウドシステムのOS自身が、フェイルオーバーの能力を持つ」
  • 「エンタープライズの基幹業務にはクラウドは向かない」…「スケーラブルでアベイラブルで、かつイベンチュアルコンシステントなシステムは可能である」
  • ”イベンチュアルコンシステント”とは、パフォーマンスに帰結しないか?
  • p11「BASE」basically available, soft state, eventually consistent
  • p13「2ギガのメモリのPCが1000台集まればメモリ容量は2テラバイト」

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2010/01/13

『PRESIDENT 2010年1/18号』

B0030EL2CS PRESIDENT (プレジデント) 2010年 1/18号 [雑誌]
プレジデント社  2009-12-28

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p45米倉誠一郎「常に新しい何かを生み出す「測定不能(アンメジャラブル)」な価値こそが重要視される時代が、すでに訪れているのです」

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2010/01/10

『設計事務所のためのマーケティングマニュアル』/建築資料研究社

4863580290 設計事務所のためのマーケティングマニュアル
建築資料研究社  2009-09

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 お客様に大手設計事務所様を持つので、自分の中で長年燻っていた「マーケティングの実際とは」という興味と、お客様業界の実際を知るという興味がクロスしてこの本を手に取った。内容的には設計事務所専門に偏った内容ではなく、一般的なマーケティング方法的なところも多くて読みやすいし参考になる。

 ハウスメーカーや工務店、ゼネコンが建築士を雇用して業務をパターン化し設計事務所の業務を圧迫している、というくだりは、設計事務所の置かれている状況を理解できるとともに、様々な業界で起きている「他業種との競争」「業界の垣根がなくなる」という現状を実感できる。
 自分の業務との絡みでは、「模型・パースは必ず作る」がいちばん。提案は初回から行えないといけない。「ヒアリング」というステップ1枚かませることで、他社より一歩遅れるかもしれない。十分なヒアリングなしに使いまわしの提案をするのはいけないが、出遅れても取り返しがつかなくなる。一方で、我々の業界では、中小規模案件に対して手厚いケア・十全なカスタマイズを実施することの非採算性がさけばれて久しい。このあたりは、個々人の範囲と会社の範囲を分けて考える必要がある。

p18「いわゆる「良質なお客様」と付き合いたいのであれば、それ相当の「企業家」は必須になるはずです」
p24「ライフサイクルに則った経営をしていないと業績を上げていくのは極めて困難」
p26「彼らにとって重要なことは建物を建てることであって、設計業務を請け負うことではありません」
p28「クライアントが聞きたいのは一般的な設計の知識ではなく、その設計のあり方を自社にあてはめたらどうなるの?という、あくまでも自分ゴトなのです」
p40「「行動力」。しかも「即時行動力」」
p44「成功の三条件 ①勉強好き②素直になる③プラス発想をする
p48「情報は自分で探す時代になった」
・・・言葉にする力を
p67「逆に小さな事務所でも何名も抱えている「格」のある事務所にも見えます」
p70「所詮真似ですから実際に経験したノウハウとは深さが違います」
p89「「落としどころを明確にするための三つのステップ」①このセミナーで伝えたいことを一文で表現すると?②そのためにわたしたちがお手伝いできる商品は何?(バックエンド商品)③第一歩としてお客様は何をしたらいいの?(フロントエンド商品)
p126「注意をしてもらいたいのが、「電話口での相談には答えない」」
・・・電話口しかない場合は?
p132「なんでこの時期の受注が多いのだろう?」「伸びる時期により伸ばす」
p136「紹介が発生する出あろう相手を選ぶ」→「先にこちらから紹介案件を提供する」
p142「経営計画を作る」
p154「プロセスの「見える化」
p158「あなたが書いて発信するからこそ、情報の価値が出る」
p162「模型・パースは必ず作る」
・1回目から作る
・1回目から作れるようにするためにはどうすればよいか?を考える

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2010/01/03

『グーグル時代の情報整理術』/ダグラス・C・メリル

4153200093 グーグル時代の情報整理術 (ハヤカワ新書juice)
Douglas C. Merrill
早川書房  2009-12

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 「この本の最大の要点は?」と聞かれたら、「整理ではなく検索する」ということになると思う。あるいは、「自分自身に最適なやり方を冷静に見極めろ」というメッセージ、ということになると思う。ただ、そこに辿り着くための説得力が半端じゃない。やっぱり、誰かの言葉に説得力を与えるのはコンテクスト。グーグルという時代の最先端で最高峰の会社のCIOを務めたキャリアが滲み出すものには心の底から敬服。

 何もかもが徹底的に理詰でかつ個人化が考え抜かれていて隅々まで役に立つんだけど、敢えてひとつだけ目から鱗だったことをあげるとすれば、ストレスに関する記述だ。本書のいろんなところで、ストレスがなぜ生まれて、それがなぜ人から気力を奪い、その結果どんな悪影響を及ぼすか、だからいかにストレスを生まないようにするべきか、というのが説明される。これは当たり前のことのようで僕には目から鱗だった。なぜなら、「ストレスなんかに負けない強靭な精神力を」「ストレスなんかに負けない体力づくりを」というような、ある意味日本的根性論主義精神主義のみで乗り切ろうとしていたからだ。僕はそういうのが大嫌いで、そういうのを否定してやってきたつもりだったのに、やっぱりそういうのにどっぷり使っていて、「極力ストレスを減らす」という発想ができていなかったのだ。「どうせがんばってもゼロにはできないんだから、負けない気力と体力を」みたいな発想になってた。間違ってはないけど、対処は他にもある。そう、「目標」を決めたら、方法はいくつも持っておこうと本書がいうように。 

 整理術としてだけでなく、「仕事にあたるスタンス」を学ぶ書として、あらゆる世代の人にお勧めできます。

p11「人間の短期記憶には、一度に五~九個の物事しか保持できない」
p16「自分自身を見つめなおしてみよう」
p36「物語を使って覚える場合は、情報を記憶する前に、そのデータをあとでどう利用するかを考えよう」
p48「産業革命は、一八世紀後半のイギリスに始まった」
p53「そのライフスタイルがすでに私たちの文化に深く刻み込まれているからだろう。これは「サティスファイス(満足化)の典型例)
p54「グローバル化は勤務時間を長引かせているだけだ」
p64「ところで、スキルと知識は別物だ」
p70「知識を独りで抱え込み、特別な知識があるのは自分だけだとまわりに見せ付けるために、がむしゃらに仕事をするよりも」
p89「恐怖こそ、何よりも無視すべき制約」
p93「病歴カードと医療委任状」
p127「ウェブのクローリング」
p136「site:」
p162「繰り返しの効果」
p177「忙しいときは、突然浮かんだアイデアや頭の片隅に引っかかっている疑問を紙に書き留めるようにしている」
p178「難しい物事を理解したりするときには、ポストイット・イーゼルパッドの巨大シートに書き出す」
p179「紙で作業することにより、コンピューター画面では見逃しがちな物事に気付くことができる」
 ・・・ペーパーレスだった某コンサルティング会社
p217「ラベル」
p253「文脈」
 ・・・ハイコンテクスト批判への批判
p284「文脈の変化を見越して、メモを取っておこう」
p297「つまるところ「仕事の時間を減らしたい」ということだ」
 ・・・ワークライフバランス
p300「ストレスがたまる原因のひとつは、九時から五時までだけではなく、それ以外の時間にも、仕事のメールへの返信など、何らかの作業をしているからだ。」
p308「私がロンドンで朝一番にするのは、メールの確認だ」
 …ネットネイティブの世代ではこうはいかないのでは?(当たり前すぎて効果薄では?)
p319「なぜだろう。思い付きもしなかったからだ」

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2009/09/21

『いいことが起こり続ける数字の習慣』/望月実

4862801692 いいことが起こり続ける数字の習慣
総合法令出版  2009-08-25

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 ジュンク堂難波店で立ち読みしたとき、ダイエットの項目にストレッチのような整体のような、何かよさそうなことが書いてあったなーでも思い出せない、と再度ジュンク堂に行って、そのまま弾みで購入。「ゴールまでの時間を逆算してタイムスケジュールに落としていくという発想は、私が外資で学んだ仕事術と全く同じ」とのくだりで、これはちょっと読んでみようと。同じく外資系に勤めていて、「数字」のうるささというのは重々実感しているし、また反対にそれは当然のことであって、否定的に捉えずポジティブに捉えるべきであると思っていたから。

 この本は、「時間」「ダイエット」「お金」「人間関係」をうまく実現するために、どういうふうに「数字」を活用すればいいかを、平易かつ具体的に説明しています。ダイエットの項では、エゴスキューという、僕が知りたかった体の歪みを治すエクササイズなども紹介しながら、続ける秘訣は「続けられる環境を作ること=目に見える階段を数字で設定すること」と説明します。

 もちろん数字の重要性を説いてますが、全体を通じて「いかにストレスを感じないように日々過ごすか」ということを説いています。ストレスを感じることのないように、「数字」を使って事前準備していく、そういう考え方です。この考え方は非常に共感。しかしながら、実際仕事をする上で最大のネックは、自分以外の人間に効率を追求する考え方がない場合。これはずいぶん長い間感じているテーマなので、解決策をきちんと考えないといけない。

  • 睡眠は大事。

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2009/08/29

数字ノート

アメリカの人口 3*10^8人
10^8 億
1年 3.15*10^7秒
1m/s=2.2mph
ジェット機 800km/h
地球一週 4*10^4km
日本列島の長さ 3*10^3km

日本の労働人口 6,750万人= 6.75*10^7 就業者数=労働人口-失業者数(250万人= 2.5*10^6)
日本の年金受給者数 国民年金2,395万人=2.395*10^7 厚生年金2,315万人=2.315*10^7
日本の65歳以上人口 2753万人=2.7*10~7
日本の世帯数 4,678.2万戸 = 4.67*10^7
日本の車の数 7,885万台 = 7.885*10^7

日本の国家予算 83兆円= 8.3*10^13
日本の財政赤字 800兆円 = 8.0*10^14
日本の書籍売上高 9,026億円 = 9.0*10^8
日本の個人消費年間合計額 290兆円 =2.9*10^14
日本のGDP 520兆円 = 5.2*10^14
日本の携帯電話3社年間売上高 10.67兆円 = 1.067*10^13
コンビニ一人当たり買い物額 579.8円 = 5.7*10^2
日本の輸出総額 77.5兆円 = 7.75*10^13
日本の輸入総額 68.4兆円 = 6.84*10^13

アメリカのGDP 13兆2466億ドル = 1.32*10^13
中国のGDP 2兆644億ドル = 2.6*10^12
世界全体のGDP 43兆6163億ドル = 4.36*10^13

 

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2009/08/17

『プレジデント 50+ 2009年7/15号』

B002BB2GIK プレジデント 50 + (フィフティプラス) 2009年 7/15号 [雑誌]
プレジデント社  2009-06-15

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p64「福原義春(資生堂名誉会長)」

 ビジネスマンは実利を求めて本を読みがちですが、明日からすぐに役に立つという本は、三年経つとたいてい役に立たなくなるものです。もちろん、ビジネス書やハウツー本も読まなければ飯の種がなくなってしまうこともあります。しかし、たとえばリーダーがハウツー本に書かれてある通りに「わが社はかくあるべきだ」と話したら、たちまち部下はしらけてしまう。

思ったことが2つ。

  • 三年経って「あれはもう古い、時代遅れだ、今はこれだ」というのを繰り返している人のほうが、そういうことすら考えず読んでいる人よりもまだビジネス向きということか。しかし、そこには進化が残らない。積み重ねられるものもない。消費しているだけだ。
  • 昔勤めていた会社で、上層部がキックオフミーティングで、「やりがいをモチベーションとすることが大事(=金銭的な見返りで働くだけではダメ)」というようなことを語ったことがあり、当時確かに「やりがい論」が流行っていて、「バカな人だなあ」と思った記憶がある。そういう意味では、何でもかんでも「金」を対価とする方針の今の会社のほうがましということか。

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2009/07/22

『この1冊ですべてわかる ITコンサルティングの基本』/克元 亮

4534045336 この1冊ですべてわかる ITコンサルティングの基本
克元亮
日本実業出版社  2009-03-26

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p108 ビジネスモデリング

  1. ユースケース図 … UML(ISO標準化された仕様記述方法) サブジェクト・アクター・ユースケース・関連
  2. BPMN(Business Process Modeling Notation)
  3. DMM(Diamond Mandara Matrix)
  4. ERD(Entity-Relationship Diagram)
  5. DFD(Data Flow Diagram) … 機能・外部環境・データ・情報

p114 APQCのPCF → DFD
p108 ①経営者 ②業務担当者 ③SE と話をする

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2009/07/05

『一下級将校の見た帝国陸軍』/山本七平

4167306050 一下級将校の見た帝国陸軍 (文春文庫)
山本 七平
文藝春秋  1987-08

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現在、無闇に好戦的なのは一体何歳くらいの人間か。終戦を学徒で終えたとするなら、現在70歳~80歳くらいか。戦争の記憶があって、戦争に加われなかった世代だ。
この本の初版が1976年であることにも注意したい。

p16「学生に何とか執行委員長とかいった肩書がつくと一瞬にして教授への態度がかわる。ついで就職ともなれば、一瞬にしてまた変わる。社員になればまた一瞬にして変わる。」
p17「事大主義すなわち”大に事える主義”です。」
p27「以後何かあるたびに、「これは結局、二個大隊といわず、”連隊ただし一個大隊欠”と言いたがる精神構造」
p30「在学中に「現地教育」の名で戦地に送られている。最も不幸だったのはこの人たちで、その大部分は海没」
p44「そういう際に出てくるのが精神力」「強調に変わった」「なるほど、アッツはこうだったのか」
p46「下級指揮官を射殺して士気の末端を混乱させるのは確かに有効な方法」
p49「いわばナチ・モードで、そのムードに自ら酔っていたわけだが、ナチズムへの知識は、ナチの宣伝用演出写真とそれへの解説以上には出ず、またドイツ国防軍の総兵力・編成・装備・戦略・戦術に関する専門的具体的知識はもっていなかった」
p89「イタリア男の甘言に弱い日本娘」
p93「戦闘の体験はあっても、戦争の体験がなく、戦争の実体を何も知らなかった。そのくせ、何もかも知っていると思い込んでいた、ということであろう」
p94「「成規類聚」の権威東条首相にできることではなかったし、また形を変えた似た状況の場合、いまの政治家にできるかと問われれば、できないと思うと答えざるをえない。」
p97「そこを一時間で通過して、何やら説明を聞いて、何が戦跡ですか。」
p105「「現地で支給する」「現地で調達せよ」の空手形を濫発しておきながら、現地ではその殆ど全部が不渡り」
p110「「思考停止」、結局これが、はじめから終わりまで、帝国陸軍の下級幹部と兵の、常に変わらぬ最後の結論」
p113「それはむしろ発令者の心理的展開のはずであり、ある瞬間に急に、別の基準が出てくるにすぎない。」
p114「方向が右であれ左であれ、その覚悟ができているなら」
p130「狂うとは何であろうか」「それは自己の「見方」の絶対化・神聖化」「見方の違う者は排除し、自分の見方に同調する者としか口をきかなくなる」
p136「盗みさえ公然なのだから、それ以外のあらゆる不正は許される」
p145「それは、今、目の前にある小さな「仲間うちの摩擦」を避けることを最優先する、という精神状態であろう」
p149「そのことと、それが員数主義という形式主義に転化していくこととは、別のことであり、この主義の背後にあるものは、結局、入営したときに感じたこと」
p150「いまに日本は、国民の全部が社会保障をうけられますよ。ただそれが名目的に充実すればするだけインフレで内実がなくなりますからね。きっと全員が員数保障をうけながら、だれ一人実際は保障されていない、という状態になりますよ、きっと。」  
p157「現在では、この私物命令の発令者が、大本営派遣参謀辻政信中佐であったことが明らかである。」『戦争犯罪』(大谷敬二郎著)
p171「それは戦後日本の経済の二重構造の原型のような姿」
p202「フランクルの『愛と死』」
p209「「歴戦の臆病者」の世代は、いずれはこの世を去っていく。そして問題はその後の「戦争を”劇画的にしか知らない勇者”の暴走」にあり、その予兆は、平和を叫ぶ言葉の背後に、すでに現れているように思われる。
p242「案外、沈まないで持ちなおすんじゃないかといったような気がして」
p277「環境が変わると一瞬にして過去が消え、いまの自分の周囲に、」
p284「自暴自棄のバンザイ突撃に最後まで反対」「冷徹な専守持久作戦で米軍に出血を強い続けた沖縄軍の八原高級参謀」
p287「日本の将官、指導者に欠けていたのは何なのか、一言でいえば自己評価の能力と独創性・創造性の欠如」「事実認識の能力」
p294「自分たちで組織をつくり、秩序を立ててその中に住む」
p299「最終的には人脈的結合と暴力」
→人脈的結合は欧米のほうが強い傾向では?
p301「そしてこの嘆きを裏返したような、私的制裁を「しごき」ないしは「秩序維持の必要悪」として肯定する者が帝国陸軍にいたことは否定できない」
p303「陸海を問わず全日本軍の最も大きな特徴、そして人が余り指摘していない特徴は、「言葉を奪った」こと」
p397「統帥権の独立」
p310「帝国陸軍が必死になって占領しようとしている国は実は日本国であった」
p313「明治人は明確な「戦費」という意識があった」
p314「戦費支出の戦争責任」
p316「戦時利得者は大小無数の”小佐野賢治型”人物であり」
p319「上官が下級者に心理的に依存して決定権を委ねれば」
p322「「モチ米ヤミ取引」で丸紅が法廷に立たされる」
p326「「ロッキード事件における丸紅」を見て、その組織内の原則は結局同じ」
p333「帝国陸軍は、「陛下のために死ぬ」こと、すなわち「生きながら自らを死者と規定する」ことにより、上記の「死者の特権」を手に入れ、それによって生者を絶対的に支配し得た集団であった」
p334「それは「死の哲学」であり、帝国陸軍とは、生きながら「みづくかばね、くさむすかばね」となって生者を支配する世界」
p340「アーネスト・ゴードン」

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2009/06/28

『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』/小宮一慶

4887596219 ビジネスマンのための「数字力」養成講座 (ディスカヴァー携書)
小宮 一慶
ディスカヴァー・トゥエンティワン  2008-02-27

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 既に『サイエンス脳のためのフェルミ推定力養成ドリル 』をやってるので、同じような内容かなーと思ったら、やっぱり同じような内容でした。フェルミ推定力養成ドリルで触れられていないこととしては、数字の定点観測。これは、『ザ・タートル 投資家たちの士官学校』のトレンドフォロワーの手法紹介で学んだことと同じ。数字力を鍛えるためには、基準を持つことが大切で、その基準に対して、時系列で数字がどう変化しているかを感じる鍛錬が大事。
 ひとつ、自分の数字力の弱さの原因ではないかと気にしているのは、何かと数字通りにいかないことの多い世界に身を置いているので、そもそも数字に対して懐疑的すぎるのではないか、ということ。もちろん、条件をきちんと整理してテストすれば、予想通りの数値が得られることは分かっているけれども、カタログスペックと実感の違いを説明する際、ファクターが多過ぎて、つい端折ってしまうクセがついている。これが、数字感を損ねている原因かもしれない。建前・理屈は建前・理屈として、きちんと理解・吸収する癖をつけないといけない。 

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2009/06/25

『WEDGE 2009/7』

p26 DejaVu 佐伯啓思
 「72年に発表されたローマ・クラブの『成長の限界』に鮮明に示されていた」
 「80年台の新自由主義、90年代のグローバリズム」
 「脱成長世界」
p88 HIT MAKER
 「筏邦彦」

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2009/06/21

『ザ・タートル 投資家たちの士官学校』/マイケル・コベル

4822246302 ザ・タートル 投資家たちの士官学校
遠坂 淳一 秦 由紀子
日経BP社  2009-02-11

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 考えたことは大きく2つ。

  • 経営やマネジメントは、それ専門のスキル「だけ」を持てば業種・事業内容問わず勤まるというのは、やはり時代遅れの発想だ。
  • 勝つためにルーチン化されてひたすら遂行するのであって、独創性は不要どころか許されない。これは、産業革命から変わらない。

 ここから更に大きく引っ張り出されるのは、「何のために働くのか?」という根源的な問い。仮に必勝パターンがあるとして、その必勝パターンを繰り返せば無限に勝ち続けられるとして、それで豊かな人生と感じられるだろうか?
 ビジネスマンとして学ぶべきは、やはり数字の重要性だ。そこに到達するためには、どれくらいの距離があって、何歩歩けば何分でつくのか?それがわかっていなければビジネスにならない。

 もうひとつ、これは数年前から翻訳物を読むたび常々思うことだけど、アメリカ型・日本型という紋切型の無意味さ。

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2009/06/07

『良い広告とは何か』/百瀬伸夫

4904336283 良い広告とは何か
百瀬伸夫
ファーストプレス  2009-04-11

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 「マーケティング」と「広告」が、表裏一体で語られている。「広告」がなければ「マーケティング」ではない、という思想と言っていいと思う。いかに広告宣伝費を削減するか、更に進めていかに広告宣伝しないか、というセールス活動に触れてきたので、違和感を感じるけれど、納得できる。「マーケティング」とは売れる製品開発のための「市場分析」であって、広告やCMやセミナーでの露出を捻り回すことではない、という感覚でいたが、「良い広告とは何か」という問いに対し、「広告主の業績向上に繋がる広告だ」という定義で応える本書の思想は、根底で共感できる。

 全般を通じて最も感じたのは、自社がいかに「上っ面」でしか、ビジネスをしていないか、ということ。様々な手法や戦略や言葉が社内外を通じて踊るが、すべて、どこかの会社の「成功事例」と言われるものを安易に借りてきただけだ。それに対して、適当に統計値を出して有効であった、と結論付ける。「成功事例」から学ぶべきはその本質であって、やり方ではない。これは、「ベスト・プラクティス」を謳って横展開で楽に稼ぐことを旨とするIT業界全体の体質なのかも知れない。

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2009/05/31

『顧客はサービスを買っている』/北城恪太郎  諏訪良武

4478006679 顧客はサービスを買っている―顧客満足向上の鍵を握る事前期待のマネジメント
北城 恪太郎
ダイヤモンド社  2009-01-17

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 北城恪太郎氏監修ということで期待して読んだが、概ね既知の内容だった。

  • サービスサイエンスの視点。モデル化。
  • ”事前期待”の可視化・顕在化と、マネジメント
  • マネジメントとは、「管理」ではない。

 このタイプの本を読むと、直に「自分はどう行動すればよいか?」という視点になる。そして、会社全体のことを考え、会社全体を改善するためにまず自分が働きかけられる部分はどこか、という発想になる。この思索には「マネジメント層」「フィールド」という2つの役割しかない。しかし、膨大なフィールド情報を読み込めるだけのスキルやシステムを持っているマネジメント層は稀で、フィルタリングするための役割が必要なはずである。それがない企業に勤めている間は、「自分はどう行動すればよいか?」と自分のフィールドの役割にあった行動を考えるのは無駄で、一足飛びに「マネジメント層」視点でモノを言うほうがよいのではないかと思う。

 オムロンフィールドエンジニアリング社の情報システムやコールセンター見学の話が、「サービスの見える化」として紹介されている。こういうのを見聞きして、自社のコールセンター見学ツアーなどを企画しているのだなあ、と初めて謎が解けた思いだった。もう何年も前から、「いくらシステムが素晴らしくても、それがお客様に価値を提供できているかどうかは別問題」という問題意識が、少なくとも僕の周りにはあった。それなのに、よく嬉々としてコールセンター見学ツアーなどやるもんだと思っていたが、こういう「古い成功事例」を追いかけていたのだ。オムロンフィールドエンジニアリング社のコールセンター見学が説得力を持ち(今でも)成功するのは、①先駆者であるから②当時はシステム自体が他にないものだったから に尽きると思う。今じゃどこにでもあるような二番煎じのシステムを見せて、感動するようなお客様はいないだろうし、そんなものを見てサービスが素晴らしいと納得されるお客様なら、実際に提供したあとにトラブルが起きるだろう。「納得」が大事なのだ。

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2009/05/05

『ベスト・オブ・谷根千-町のアーカイブズ』/谷根千工房

4750509019 ベスト・オブ・谷根千―町のアーカイヴス
谷根千工房
亜紀書房  2009-01

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 谷中・根津・千駄木の頭文字を取って名づけられた地域雑誌『谷根千』のアーカイヴ。

 一度だけ、出張のついでに谷根千を散策してみたことがある。そのときは、インターネットで何かを調べていてたまたまこの「谷根千」と呼ばれる地域のことを知り、たまたま出張先が近かったので立ち寄ってみた。確かに同じ山の手線内とは思えない風情を見たのを覚えてる。  

 結局、この『ベスト・オブ・谷根千』は、読みきれないまま返却期限を過ぎてしまい、慌てて返却した(ちなみに催促の電話をかけてきてくれた図書館職員の方は、留守電に吹き込む際、「ベスト・オブ」まで読んだところで次が分からず絶句してた)。返却前にパラパラと捲ってみたら、例によって、今関心を持ってる事柄に関連するページにドンピシャで出くわしたのでコピーしておいた。

p292「愛しの自筆広告 山﨑範子」
「雑誌は購読者と広告主が支えだから、「毎号欠かさず図書館で借りて読む」人より、「とりあえず出ると買っては親戚に送る」人に感激する。一万円の純利益を出すためにいったい何冊の『谷根千』を売ればいいの。その点、広告代をくださる方のありがたさ。すでになくなった店を広告でみると、その昔、婦女新聞の広告を眺めた時のことを思い出す。」

余りにもありてい。余りにもリアル。ここには「何のために雑誌やってるの?」という本質的な問いが付け入る隙はない。まず、創れてナンボ、なのだ。

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2009/05/04

『村上式シンプル英語勉強法―使える英語を、本気で身につける』/村上憲郎

447800580X 村上式シンプル英語勉強法―使える英語を、本気で身につける
村上 憲郎
ダイヤモンド社  2008-08-01

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本気でシンプル。でも、「すぐできる」とか書いてない。本当に身になるやり方というのは、シンプルでひたすらやり続けることに間違いない、と励ましてくれる。

p107「書く」 Docstoc.com
p51「読む」英文の出だし

  1. 前置詞:イントロ
  2. The, A :主語
  3. Whenで始まりカンマがある:イントロ
  4. 名詞:ほぼ主語
  5. It~ならIt~thatかIt~toとなり、だいたい仮主語
  6. To~ならイントロ カンマがなければ主語
  7. Thereなら、There+V+Sで「Sがある」
  8. Ving~なら、イントロ カンマがなければ主語
  9. Ved by~なら、イントロ
  10. What~なら、文末が?でなければ主語
  11. ~lyやBut なら、イントロ
  12. それ以外の特殊なケース

p117「話す」

  1. Could you please~
  2. Can I~
  3. I'd like to~
  4. I will~
  5. Would you like to~
  6. Shall I~

『これで話せる英会話の基本文型87』(上野絵理/ベレ出版)

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『広告批評 No.336 2009.4 最終号』

4944079729 広告批評 336号(2009年4月号) (336)
マドラ出版  2009-04

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p014『アートとデザインのあいだ』
p020「話を聞いて掴めたときが一番クリエイティブな瞬間なんですか。」
→”デザイン”という行為のひとつの本質。クライアントとアートディレクターの関係。オーダーメイドの本質。ソリューションはオーダーメイドであり、そうである以上、「ソリューション営業」など成り立たない。「ソリューション営業」は欺瞞、というのは僕の現職でのひとつの信念。
p020「50年後のアートヒストリーが何を求めているかまでを考えて」(村上隆)
p021「アートのコンテクストにおいて現在なすべきことを僕が知っているからなんです」(村上隆)

p054『テレビとインターネットの未来』
p057「ちゃんと計れるから面白いものがきちんと評価されるのかっていうと、一概にそうだとは言えないんですよ」
p067「でも、上岡さんが引退されたのって2000年ですよね?」

p212『広告夫婦がゆく!!』
p213「初めてそういう物件に出会ったのが72年ですね。」(赤瀬川原平/トマソンについて)
p217「僕が作っている、サントリーBOSSの「宇宙人ジョーンズ」シリーズというCMがありまして」
p216「利休のことを勉強したのも、まったくそこからですね。歴史の勉強ってやったことなかったから。」(赤瀬川原平)

p220『ものをつくる、こころ。』
p222「大体気になる人に会うようにできてない?」(杉山恒太郎・電通常務取締役)
p223「そのためには歴史を知らないと絶対ダメ。新しいものは伝統の中からしか生まれないものなんです」(杉山恒太郎・電通常務取締役)

  

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2009/04/19

『35歳から仕事で大切にしたいこと」/村井勉

4860630947 35歳から仕事で大切にしたいこと―これからさき、成長していくために
村井 勉
あさ出版  2005-03

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p7「最近の本はあまりに親切すぎて」
p7「ミドルクラスというのは、己の頑張りだけではどうにもならぬ、と悟ることなのだ」
p30「ミドルクラスになるとどうしても”事なかれ主義”になりやすい」
p49「彼のアイデアが素晴らしいのは自動車学校に目をつけたことだ」
p52「同じ人物をいい面から見てみると必ず別の能力が発見できると思う」
p57「社員のやる気を失わせる要因として「甘え」「見栄」「ずるさ」「臆病」「寄りかかり根性」「知恵なし」…「会社に甘えた上司」「見栄をはる上司」…」
p59「会社の数字はトータルでは黒字だが実際の本業では赤字なんだ」
p93「アメリカは経営者と労働者は契約で結ばれていて、それを安易にかき回すと、組織の統制がとれなくなってぐちゃぐちゃになってしまうから」
p111「ミスの処理がうまい人というのは、オールラウンドな能力をもった人」
p116「「それは絶対に売れるのか?」「感覚だけでものを言ってもだめだ」「それが売れるという根拠は?」「データを示せ」「類似商品の前例はないのか?」これらのセリフはある意味禁句  
p127「ゆとりとけじめが必要」
p130「しかし限度には自分で責任を持つというのが無執」
p144「プロデュース能力というのは表に名前がなかなか出るものではないが、これからの時代ミドルクラスにもっとも必要な能力」
p156「それは値下げを納入業者にお願いすること」
p159「アメリカでは信用機関の仕組みが非常に発達」
p167「「自分が望んだものを手に入れられないことは不幸だ」と決め付けている」
p175「踊り場で学んだことは次のステージに活用しなければ意味がない」

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2009/04/11

WEDGE 2009年4月号

官僚たたきはもうやめよう 公務員改革が国を滅ぼす

「官僚」と「公務員」を同列の言葉として使うのがどうも感覚的にあわないんだけど、なんにせよここで言われているのは「政治家を変えるほうが先だ」という話。確かにそうかも知れないが、公務員自身が自己改革できない組織だし、無駄を自ら削減することのできない組織というのは事実なので、政治家のせいにすればいいというほうがよほどおかしい。

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2009/03/15

『雲の果てに 秘録富士通・IBM訴訟』/伊集院丈

4532314283 雲の果てに―秘録 富士通・IBM訴訟
伊集院 丈
日本経済新聞出版社  2008-12

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 どんなことにも、どんなものにも、歴史があるのだと教えてくれる一冊。

 まず、IT業界にいながら、何もわかっていなかった自分が恥ずかしい。OSは自明のものだと思っていた。違うのだ。OSは最初から存在したものではない。ハードウェアと、ソフトウェアしかない時代があったのだ。互換機ビジネスとスーパーセット戦略はそういう歴史の中から生まれたもので、単純にメインフレームの後続だった訳ではないのだ。そんなことすら知らなかった。そして、その中で知的財産と著作権が最大の焦点になったのだということも知らなかった。知的財産と著作権は、自明のものだと思っていた。最初にそれを作った人間が、それを独占的に使用する権利を持つ。それはソフトウェアについても当然そうだろう、という「感覚」を持って育ってきた。そこには争点があり、歴史がある。そういう認識に欠けたまま、来てしまったのだ。

 IT業界だけではない。今でこそ米国は著作権を当然のように振りかざす存在だが、かつてはコピー天国と言われ欧州に軽蔑されていたのだ。その米国が、歴史の中で、自分たちの権益を守るための方便として、著作権に目をつけ、それを振りかざすようになっていく。そんな、欧州から「幼稚だ」と言われる米国を日本は追い続け、その米国に屈し、果てに「この国は駄目になる」と言われる。そんな米国流の資本の論理が席巻した数年前、買収される側の日本企業の抵抗を、精神論でしかないと切ってすてるような論法が持てはやされたが、果たして米国でも1974年時点では、アムダールという会社は富士通に対して、金と技術の提供は受けるが経営に口出しされたくない、という署名活動を起こしているのだ。おまけに、僕は「日本は器用で技術力の高い国で、日本製品は高品質だ」と子供の頃から思い込んで生きてきたが、1980年代でも日本人は「そもそも日本人が先端技術に手を出すことが間違いだ。日本人にコンピュータを開発する能力なんてないんだ」などと言われるような存在だったのだ。

 すべて目から鱗だった。簡潔に纏めてしまえば、声のでかいものが勝つ、ということと、先を走ったものが勝つ、という、単純な結論しか出てこない。けれど、本書の終わりのも書かれている通り、米国流の金融資本主義は瓦解し、繰り返す歴史と新しい歴史が混沌としている時代に来ている。まさに多く歴史を学ばなければいけない時代であり、全てにおいて自分の目で先を見通し生きていかなければならない。この本に教えられるところは多い。

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2009/02/11

『環境ビジネス』2009年2月1日

B001NPJJG2 環境ビジネス 2009年 02月号 [雑誌]
日本ビジネス出版  2008-12-26

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p.43 CO2排出量: 電力1kWhにつき0.555kg-CO2
p.43 シンクライアントシステムの効果を検証する

p.35 スクリーンセーバー起動5分設定・・・89W
p.35 モニタ電源切る10分設定・・・56W
p.35 システムスタンバイ20分設定・・・37W

p.33 2006年 総発電量9400億kWh / IT 470億kWh (5%)
p33 2025年 総発電量1兆2000億kWh / IT 2400億kWh (20%)

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『AERA』2009年2月16日

p27「同じ客が何度も来店する。価格交渉に費やされる時間が増えた。かといって、値下げをしても効果が薄いー。来店者数は増えているのに、売り上げは伸びなくなっているのだ。」

全く同じことが起きている。肌で感じていて、意識するに至った事柄が、週刊誌の記事となっていた。
不況下では、お客様は当然、購買を吟味する。吟味するためには、検討の回数を増やす、検討案の数を増やす、等のアクションが取られる。売上ノルマの設定は、多数顧客がアサインされていることによって高額になっている場合、顧客単価は小額なため、いかに多数の顧客に広くリーチするかが戦略だったが、現在の環境では広くリーチすればするほど一件当たり時間が伸び、おのずと成約率が下がり、達成率も下がる。だからといって、お客様と接する時間を削減すれば、当然勝率は下がる。お客様は、自身の購買により時間をかけたがっているからだ。
そこから導く結論は、①営業する顧客を、見込み案件の見込み売上の高い順に絞り込む②コンタクト時間ではなく、提案案数を重視するお客様を優先する③営業する顧客の見極めを、提案活動を行わない人間が行う の3つ。特に②は、コンタクト時間は増やすことができないが、提案数は工夫次第で同じ時間でも増やすことができる。

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2009/02/01

『39歳までに組織のリーダーになる―活躍スピードを加速する」/柴田励司

476126246X 39歳までに組織のリーダーになる―活躍スピードを加速する
柴田 励司
かんき出版  2005-04

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38歳で人事コンサル会社 マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング株式会社の日本法人社長に就任したリーダーシップ論。

本書は、”リーダー”を、明確に「社長」と想定している場面と、”リーダーシップ”を、肩書きによって与えられるものではなく、人を動かすことのできる「推進力」として説明されている。なので、本当に「社長」を目指す人間にとっても、ポジションに関わらずリーダーシップを身につけることで仕事のステージを向上させた
い人間にとっても有用な内容になっている。説明は非常に平易で、流し読みするだけだと、今までどこかで読んだことのある「お説教」くらいにしか読めないが、真剣に読みこむと、実は現状の自分ではわかっているようで見えていなかった「リーダー」の視点、というのに気付いてくる。これを身につけ実践するのは簡単なことではないが、真剣な意味で「気づき」を与えてくれる、素晴らしい文章だと思う。

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『奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり。』/中川政七商店 十三代 中川淳

4822264564 奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり。
日経デザイン
日経BP出版センター  2008-10-23

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奈良晒を扱う老舗「中川政七商店」の十三代、中川淳による、地方中小企業の経営実践録。

帯に「中小企業こそ、ブランディングが必要なのだ!!」とある通り、中小企業が生き残るためのブランディングの実践方法が記されている。実際に「遊中川」「粋更」というブランドを立ち上げた経緯で書かれているので、とても参考になる。一般的な「教科書」と決定的に違うのは、そういう実践録的な部分ともうひとつ、「売るべき素材」として確固たる伝統工芸品があったこと以外は、特にブランド確立に有利な条件が何かあった訳ではなく、ひとつひとつ問題解決した結果であるということ。こういう本は、読んでみて「なんだ、それならうまくいくに決まってるじゃんよ」と言いたくなることが多いが、この本は、特別なことは何もないところから、ひとつひとつ問題解決してやってきた道のりがよくわかるように書かれている。

もうひとつ出色なのは、「これはあくまで中小企業のやり方」「行動にはそれぞれ状況に応じたタイミングがある」というふうに書かれていること。この方法が、どんな状況にも当てはまるとは全然言っていない。当てはまりそうな中小企業に対してさえ、会社の成長のタイミングに応じたアクションがある、とはっきり書いている。こういう細かいところが積み重なって、これは単なる中小企業向けブランディング本ではなくて、ビジネスパーソン全般に対する心構えの書になっていると思う。当たり前のことが当たり前に書かれているだけのようだが、こういう本がもっともっと評価されてしかるべきだと思う。

実際、僕はあんまり突飛なことや、近道や、テクニックを駆使した稼ぎ方とかが苦手で、全うな業務を全うにやり遂げたいと思うタイプなのだが、そういう人にとって本書は大変な励ましになると思う。心のよりどころにできるような一冊。

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2009/01/31

選択 2009.1

トヨタ「経営垂直悪化」の深層
p64 「トヨタ生産方式で省けるムダは、部品は仕掛品などの半製品。ところが完成品である自動車は例外。」「増産や生産技術を引き上げるための投資は惜しまない。新車開発のコストはケチっても、工場には高価な最新設備を迷わず導入する」

→昔は「下請け」をこき使い、今は「非正規労働者」をこき使う。要は、以下に身内を少なくするか、に注力してきた経営

p66 「傲慢なグローバル企業になっている。特に顕著なのが技術開発。自社でコツコツ取り組むよりも、カネで買ってくればいいという考え方になってしまった。今のトヨタはビッグスリーとそっくりだ。」

→スピード競争の渦中では、カネで買ってくるのは仕方のないこともある。どんな信念や計画で買ってくるのか?ただ「手を広げる」という意図だけではダメ。多角経営と同じ。

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2009/01/03

『日経ビジネス徹底予測2009』

B001LMYYQ2 徹底予測 2009 2008年 12/22号 [雑誌]
日経BP出版センター  2008-12-08

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p11 公聴会での「恥を知りなさい」が印象的。
p17 2009スケジュール&キーワード → Googleカレンダーにinputして活用 

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2008/12/31

速攻、投資のツボ42

昔買った日経ビジネスアソシエの付録が大掃除してたら見つかったので読んでみた。
最も基本的で、かつ、なかなか身につかない知識がすごくコンパクトに纏まってた。これはいい。

p6 コストをチェック…手数料(約定時、約定金額に応じて、定額、等)
p13 ミニ株・プチ株 リアルタイムの売買ができない
p17 損失の繰り越し控除=確定申告(損失が出た年・繰越控除の適用を受ける年)

p21 財務諸表←→経営指標
p21 自己資本(=純資産)の厚さ
p22 売上高・総利益率
p26 PER=株価/予想EPS 特別損失の影響度
p26 PBR=株価/一株あたり純資産
p26 予想EPS(一株あたり純利益)=予想当期純利益/発行済み株式数
p28 PBR1倍の意味
p28 流動資産=棚卸資産・有価証券
p28 固定資産=のれん代・投資有価証券・長期貸付金
p28 負債=短期・長期借入
p28 純資産=有価証券評価差額金・為替換算調整勘定
p30 経営指標
p30 ・営業利益率=営業利益/売上高*100
p31 ・ROE=当期純利益/純資産額*100
p31 ・ROA=当期経常利益/総資産額*100
p31 ・自己資本比率 ・流動比率 ・借入金依存度
p31 ・棚卸資産回転率=売上高/棚卸資産*100
p46 株式チャート・ローソク足
p66 RSI=n日間の値上幅合計/(n日間の値上幅合計+n日間の値下幅合計)*100
p90 純資産残高=元本+運用益 2006年 58兆6500億円
p97 購入タイミングの分散

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2008/12/21

『論理学』/野矢茂樹

4130120530 論理学
野矢 茂樹
東京大学出版会  1994-02

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p13「「命題論理」とは、<否定詞と接続詞の論理学>なのである」
p16「否定詞も接続詞も含まない命題を 原子命題 と呼び、原子命題をもとにして否定詞や接続詞を用いて構成された命題を 分子命題 と呼ぶ」
P17「原子命題の真偽x1,x2,…,xnから分子命題の真偽yへの関数を 真理関数 (truth function) と呼ぶ。」
p49「構文論的方法」
1 以下に規定するような仕方で構成される論理式を「定理」と呼ぶ。
2 出発点として無前提に定理として承認される論理式をいくつか定める。ここで承認された論理式は「公理」と呼ばれる。
3 ある定理ないし諸定理からさらにどのような定理を導いてよいかを規定した規則を定める。この規則は「導出規則」、あるいは「推論規則」と呼ばれる。
4 公理と導出規則を用いて、次々に論理式を構成していく。こうして構成された論理式は「定理」と呼ばれる。
このような構造をもった体系を「公理系」と呼ぶ。
p53「ヒルベルトというドイツの数学者」
p54「ユークリッドが図形表現に引きずられてしまったからだ」
p56「心理学者ピアジェの「発生的認識論」」
p56「記号の意味を考慮せず、記号相互の導出関係、記号変形の規則のみを考察する仕方、このようなアプローチの仕方が「構文論」(syntax)である。それに対して、前節で見たような、意味および真偽という観点から為されるアプローチが、「意味論」(semantics)にほかならない。」

述語論理
p75「ドイツの数学者・論理学者・哲学者であるフレーゲ」
p84「オルガノン」
p85「古代ギリシャ哲学にストア学派およびメガラ学派という学派があったんですが、」
p86「「4の倍数は偶数である」と「4の倍数ならば偶数である」」
p87「特定の個人ないし個物を表わす名前を「固有名」と言い、固有名によって表わされる特定の個人ないし個物を「個体」と言う」
p90「真理性は、明らかに、語のレベルで問われるのではなく、文のレベルで問われる」
p91「空欄の部分は 変項 と呼ばれ、…命題関数を構成する変項以外の要素「…は犬である」の部分は 述語 と呼ばれる」
p95
1 命題 審議を問題にできる文
2 命題関数 命題から個体を表わす表現を空欄にし、x,y,z,…で置き換えたもの
3 (個体)変項
4 述語
5 (個体)定項
6 量化
7 全称量化子と存在量化子
8 量化の範囲
9 自由変項と束縛変項
p100「述語論理において論理的心理とみなされる論理式を「妥当式」と呼ぶ。」
述語論理の意味論
p102「「トートロジー」という言葉は、そのもともとの意味合いである「同語反復」を漠然と意味する場合から、明確に「恒真関数」のみを意味する場合まで、多少の語法の揺らぎがある」
p104「妥当式」 「論理式Aが妥当である=Aはいかなる解釈のもとでも真」
p126「フレーゲの論理主義」
p126「フレーゲへの手紙 ラッセル、1902」
p127「命題関数と集合の同等性」

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2008/12/05

『システム提案で勝つための19のポイント』/野間彰

システム提案で勝つための19のポイント
システム提案で勝つための19のポイント 野間 彰

翔泳社  2006-04-11
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p14 顧客からの反論をこわがる必要はありません。
p17 テーマ候補ごとに構築する仮設
 1. いつ、どのようなシステム投資案件が顧客で発生するか
 2. 顧客はその案件を、どのように検討するか。そこでどのような検討課題にぶつかるか
 3. あなたは、いつ、どのような情報提供や支援を行ない、どのような優位性を確立するか
 4. そのために、提案活動にどれだけのリソース(工数や経費)が必要か
 5. 最終的に、いつ、いくらで、顧客の誰から、どのような案件を受注するか
 6. 受注・遂行のために、どのような課題を、どのように解決するか
p25
 1. 常に顧客に喜ばれる情報を持っていく
 2. 売り込みではなく、価値を提供するスタンスを維持する
 3. 顧客からの質問や反論に対して、的確な回答や切り返しができる
p38 検証すべき課題
 1. これから関係構築を進める顧客とは、本当に「いつでも会える」関係が作れるか
 2. 「いつでも会える」関係になった顧客に、その顧客が将来投資する魅力的なテーマ(重点テーマ)が存在しているか
 3. 重点テーマは、今後顧客名社内で順調に承認されていくか
  …小規模企業では簡単に承認が停滞・覆される。その場合の考え方は、
    ①ある一定の率で、順調に進まないことを踏まえて活動する
    ②転覆の多いセグメントに対しては、異なった予想方法が必要

 4. 重点テーマ推進を支援し、必要な情報獲得や人脈構築、妥当な提案タイミングの把握ができるか
 5. 競争相手よりも先に提案し、勝つことができるか
 6. 受注できた場合、どれだけの収益を得られるか
 7. 提案、受注、開発にどれだけのリソース(時間、経費)が必要か
p52 「システムベンチマーク」…競争相手・先進異業種と比較し、遅れているシステム化領域を気付かせる
p60 徹底的に考える
p67 経営者や上司がそれぞれの提案領域の最大ポテンシャルや妥当な受注目標、リソース調達計画を、正確に設定することができるでしょうか
p75 経営課題さえわかれば、システム化の提案は考えられると思うかも知れません。しかし、革新策の知識がなければ、腕を組んで考えても、現状を革新するアイディアは出てこないのです
p79 現場の合意形成ができていない
p107 アイディアを評価し、絞ることよりも、可能性のあるアイディアを出しつくす
p113 事実を鋭く意味解釈し、インパクトのあるメッセージに仕立てることが必要です
p148  プロジェクトの変更管理
p148 変更管理を厳格に守るには、顧客プロジェクト責任者の上司に訴求すること重要
p159 自主研究への顧客巻き込み
p170 勝ちパターン
p178 ロジックとファクト
p184 徹底的に詰め切る

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2008/11/09

『IT投資で伸びる会社、沈む会社』/平野雅幸

4532313287 IT投資で伸びる会社、沈む会社
平野 雅章
日本経済新聞出版社  2007-08

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  • ITで業績を伸ばすためには、組織の能力が一定以上に高まっている必要がある

p9「工場設計の支配的思想(ドミナントモデル)」
p52 アラル・ワイル

  • 戦略的(ビジネスパートナーとのサプライチェーン改善投資)
  • 情報的(企業内部のサプライチェーン改善投資)
  • 取引的(業務効率化投資)
  • インフラストラクチャー的(ITインフラストラクチャーの維持改善投資)

p79「組織と組織成員とを区別しないことに起因」
p85「組織IQ」

  • 外部情報感度
  • 内部知識流通
  • 効果的な意思決定機構
  • 組織フォーカス
  • 情報時代のビジネスネットワーク→継続的革新

p120「トラブルや事故は確率的に必ず起きるもの」
p136「e-Japanプロジェクトでは、行政の組織プロセスや手続きの大宗を変えることなく、単にITに置き換えるデジタル化だけを図るためにIT投資が行われたきらいがあります。」
p155「英国ではオフィスにたくさんパソコンがあるものの、その大半は特定の仕事のみを行うようにシステム部門によってあらかじめセットアップされて専用機となっていたのです」
p205「日本版SOX法・COSO・COBIT」
p209「内部統制に関わる経常的なIT費用は、大体売上高の0.07-0.35%」

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2008/10/05

『戦略の本質』/野中郁次郎

4532194628 戦略の本質 (日経ビジネス人文庫) (日経ビジネス人文庫 (の1-2))
野中 郁次郎
日本経済新聞出版社  2008-07-29

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 毛沢東の反「包囲討伐」戦、バトル・オブ・ブリテン、スターリングラードの戦い、朝鮮戦争、第四次中東戦争、ベトナム

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2008/08/03

『田宮模型の仕事』/田宮俊作

4167257033 田宮模型の仕事 (文春文庫)
田宮 俊作
文藝春秋  2000-05

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 『蟹工船』なんかにハマるより、これを読むほうがよっぽど働くことにとって有意義じゃないかと思う。せっかくメモ用にした付箋を、入力して全部取った後で入力が飛んじゃってわからなくなってしまったけど、一か所焼きつくように覚えているのが、「商売になるから模型をやってるところと、模型が好きだからやっているところの違いを見せてやる」というくだり。好きなものを仕事にしている強さを見せつけられるし、もし好きなものを仕事にしていなくても、仕事に対してどう接するべきなのかを雄弁に物語ってくれる。

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2008/05/06

『週刊ダイヤモンド2007/6/23』

天下り全データ

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『週刊ダイヤモンド2005/1/8』

丸ごと一冊「お金」入門

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『社長になる力』/丸山学

4569696872 社長になる力 (PHPビジネス新書 51)
丸山 学
PHP研究所  2008-02-19

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 企業を志してる訳でも社長を目指してる訳でもないけれど、「社長」の視点を持つことはビジネスマンとして必要だと常々思っているので、こういう本を積極的に読むようにしてる。

  1. 会社とは何かを理解していますか?
  2. 資金はどのように調達しますか?
  3. 必要な数字を抑えていますか?
  4. 事業計画書は3パターン必要だという意味は分かりますか?
  5. 会社に起きるトラブルを予防できますか?
  6. 会社法のポイントは何ですか?
  7. なぜ、会社が必要なのですか?

 「必要な数字を抑えていますか?」がいちばん頭に残ってないので、要再読。ここがいちばん必要な知識だと思うのに。
 トラブル予防の章、「合意が重要」に納得するものの、それでもトラブルが堪えない理由はスピード化の影響。時間が足りないのだ。時間が足りない以上、更なる効率化を図ることを真剣に考えなければならない。効率化以前に、業務知識の記憶量が不足している点も否めない。業務手続きの定型化も進める。それのための時間を確保することを考える。
 融資と投資の違いは、常に意識して経済情報やニュースやビジネスを行うことが有用。
 固有名詞の意識。丁寧に抑える。

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2008/05/04

『COBIT入門 ITガバナンス・マネジメントガイド』/ハリー・ブーネン+コーエン・ブランド

4820118781 COBIT入門−ITガバナンス・マネジメントガイド
コーエン・ブランド ハリー・ブーネン 峯本 展夫
社会経済生産性本部  2007-12

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itSMF刊行。COBIT4.0反映。
COBITはISACFとISACAが開発。現在はITGI(ITガバナンス協会)に移管。

  • エンタープライズ・ガバナンス=適合性評価(conformance)+業績目標(performance)
  • コーポレートガバナンス・ビジネスガバナンス・ITガバナンス
  • ISO/IEC17799 → ISO/IEC27002に統合
  • COBITクイック・スタート を参照する
  • ISASA(www.isaca.org) ITガバナンス協会(www.itgi.org)
  • ezCOBIT (www.ezCOBIT.com)

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2008/04/26

『監査難民』/種村大基

4062820668 監査難民 (講談社BIZ)
種村 大基
講談社  2007-09-26

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 システム監査という分野を志しているので、『監査』に興味があり手に取った。最も興味深かったのは、 「『これだけの監査をやったのだから、粉飾を見抜けなくても当然です』と言い訳するための書類づくりに追われているだけじゃありませんか。」という会計士の発言の行だ。これは監査の世界だけではなく、現代の企業活動のあらゆるところで見られる症状だと思う。製造業でも、医療でも、はたまた行政でも、もちろん我々IT業界も。どうやって「自分たちの責任を回避するか」ということにばかり神経が行って、健全な創造的活動が減衰しているように感じる。如何に文書に残し、あるいは残さず、責任を回避するか。こんなことでは結局縮小均衡の道を辿るしかないと判っていながら、そうするしかないというジレンマに陥っている。
 もうひとつ我々IT業界で言えば、プロジェクトに関するリスクを極小化するためのPMOを設置する動きが広まったように、不正や不適切な活動を防止するためのシステムを組み入れているものの、その精神が健全に社内に浸透していないということだ。内部統制でも言われることだが、これらの取組が、営業現場にとっては「売上を阻害するようなくだらない規制」としか受け止められず、かたやPMO側は、急場しのぎで他業界から引き抜かれた法律専門家のような人間ばかりでIT知識やプロジェクト知識が不足しており、現場の実情が分からないまま業務を行うので、営業活動を遅延させ余計な業務を増やす要因となる。中央青山でいうところのRP業務の問題に近い。
 スピード化が進み、規模が拡大すれば、当然業務量が増え、それに押し潰される。勢い、より効率的に稼げる大企業のみと取引をするよう選別を進めるしかない。このジレンマを乗り越えるためには、従来以上の効率で業務を遂行できるような、技術の向上やITの導入を推進するしかないのだが、なぜか日本の現場ではこの当たり前の考え方が当たり前でないと決まっていることが多い。

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2008/02/11

『構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌』/竹中平蔵

4532352487 構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌
竹中 平蔵
日本経済新聞社  2006-12-21

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p13「大局判断を間違えないために細部を捨てる勇気は、まさにトップ・リーダーに求められる資質だ。真に腑に落ちたことだけを持ち帰る。」
p20「おそらく国民は、このような姿勢を直感的に感じ取り、小泉総理に対する大きな期待を形成していったのであろう。」
p60「「志を共有する専門家のネットワーク」(エピステミック・コミュニティ)」
p62「ここは、レトリックを巧みに駆使するしかない。私は「当面、不良債権処理に集中しなければならない。だからこの間、完全を期すためにペイオフ解禁を延期する」」
p64「権限の行使には厳格な規定があること、したがって、そのプロセス一つひとつを丁寧にクリアしていくことの必要性」
p68「大臣というのは病気になることが許されない。」
p75不良債権処理のポイント

①資産査定の厳格化のため、市場価格による算定を徹底させる
②大口債務者の債務者区分を統一させる(横串)
③銀行による自己査定と検査による査定の差を公表し、自己査定をより健全なものにする
④必要があれば公的資金を活用する用意があることを明確にし、さらに新たな公的資金についても検討する
⑤繰り延べ税金資産の計上を適正にする
⑥経営健全化計画が未達成な銀行に対しては業務改善命令を出す

p82「参院幹事長(当時)の青木幹雄氏がきっぱりと言った。「これでは選挙は戦えない。選挙の前に株を下げないでもらいたい」」
p91「私は、事務方に協力を求めながら、しかし自分自身が積極的に細部の議論に関与するよう努めた。多くの政治家や評論家は、こうしたレベルの議論になると、ほとんど無関心・無理解になる。」
p101「株式会社日本総合研究所の資産である。それによれば、金融再生プログラムによって発生する離職者数は、78万人から165万人に達するというものだった。・・・「試算には大きなバイアスがかかっており、信頼できません。不良債権処理をいやがる銀行の子会社の試算ですから、やむをえないんじゃないでしょうか」」
p129「栃木県選出の森山真弓前法務大臣から、「いま、栃木選出の国会議員が集まっている。ここに来て、状況を説明してもらいたい」」
p137「ダイエー問題で前向きな議論を進める産業再生機構に対し、経済産業省から露骨な圧力がかかり、これに講義して再生機構の幹部が辞表を提出する騒ぎになっている」
p139金融改革の教訓

①「戦略は細部に宿る」
②無謬性にこだわる官僚マインドが、いかに改革を阻む岩盤になっているか
  民間のプロフェッショナルにも、無謬性の問題が存在していた
③日本ではいまだに過去の政策と行政の総括が十分に行われていない

p156「郵政のそれぞれの事業(郵便、銀行、保険など)が自立すること、そのために分社化が必要だという点だった」
p187「法文にどのような書き方をするか、まさに戦略は細部に宿るのである。これまでは官僚がまんまと政治家の目をごまかしてきた手法を、我々は逆手に取って、抵抗勢力の反対をかわしていった。」
p192「大臣、気合いの勝負です。こういうときは怖い顔をして、徹底的に正論で戦って下さい」
p222「各方面から様々な要望が寄せられる中で、その中身は法案の内容に一切影響を与えないものにしなければならなかった。」
p228「要するに、対案なく批判するのはかくも簡単なことだった。」→永遠の真理・レッテル
p250「「政府部門の民間への委譲」「頑張りがいのある税制」「年金の抜本改革」「画期的な人材再教育」「地方財政の見直し」「特定財源の見直し」」
p254「第一は、「この国を変えるのは並大抵のことではない。世界的に見て普通のことが本当にこの国では容易に通用しない」」
p276「私は政界のドンと言われる人の志の大きさと人間の奥深さを、様々な形で学ばせてもらった。(山中貞則元通産大臣)」
p284「塩川財務大臣は、「諮問会議は具体的なことではなく方向について議論すべきだ」
p288「歳出削減は主計局の問題、減税は主税局の問題」
p304「与謝野大臣は、こうした様子を一切伝えていないことがわかった。」
p310「与謝野大臣も、谷垣大臣もこうした「堅実な前提」という言葉を多用した。しかし、これはおかしなレトリックだった。堅実の反対は放漫である。」
p315「しかし議論の取りまとめ段階で、進行役の与謝野大臣はなおも次のように主張したのである。「成長率と金利の組み合わせをどう見るかで、必要とな る収支改善努力が変わってくる。財政健全化を確実なものにするためには、ほぼプライマリーバランス2%以上の黒字を目標にすることが必要だということは、 概ね共通の認識ではなかったかと思う。」
p320地方財政政策パッケージ

①国と地方の役割分担を明確にするための「分権一括法」を制定すること
②交付税の配分を、面積や人口などわかりやすい客観基準に基づいて行うこと(新型交付税)
③地方行革の新指針を作ること
④不交付団体を画期的に(例えば人口一定規模以上の都市の半分に)増やすこと。またそのための税源委譲を行うこと
⑤自治体の責任を明確化するために再生型の破綻法制を制定すること
⑥地方債の自由化を進めること

p322「とりわけ、NTTの影響力は聞きしに勝るものがあった。まさに、与党と野党双方にである。」
p339「難しい問題を難しい問題として、まず社会全体で認識し直すことの必要性を感じているのである。」
p342「しかし、10キロ先ではなく「1メートル前進しなさい」「次は10メートル前進しなさい」と言われたら、抵抗するのは容易でなくなる。

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2008/01/26

『プロジェクトは、なぜ円滑に進まないのか』/メアリー・グレース・ダフィー

490324167X プロジェクトは、なぜ円滑に進まないのか (ハーバード・ポケットブック・シリーズ 1) (ハーバード・ポケットブック・シリーズ 1) (ハーバード・ポケットブック・シリーズ 1) (ハーバード・ポケットブック・シリーズ 1)
メアリー・グレース・ダフィー 大上 二三雄 松村 哲哉
ファーストプレス  2007-12-06

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  ツールが充実しているので早速活用できる点がこの「ハーバード・ポケットブック・シリーズ」のよいところ。

  • プロジェクト定義シート
  • WBS
  • プロジェクト進捗レポート
  • スケジュールソフト評価表
  • プロジェクト終了段階の分析と教訓

 主に学んだ点は3つ。1つは、プロジェクト管理者は細部まで把握する必要があるということ。1つは、問題に対してフォーカスすること。非難するのではなく解決法を考えること。反復して発生するなら反復を解決するよう考えること。1つは、リソース全般への意識。今の自分の業務では、プロジェクト管理で意識するのは進捗つまり期日だけだが、本来は人・金・時間、そしてクオリティすべてに意識を向けなければならない。

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2008/01/15

『コーチング術で部下と良い関係を築く』/パティ・マクマナス

4903241688 コーチング術で部下と良い関係を築く (ハーバード・ポケットブック・シリーズ 2) (ハーバード・ポケットブック・シリーズ 2)
パティ・マクマナス 松村哲哉 上坂伸一
ファーストプレス  2007-12-06

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  部下はいないけれど、コーチング術はある意味で上司にも使えるだろうと考え購入。内容は難解な点はなく、1時間もあれば通読可能。

 最近、欧米のビジネス書を読んでつくづく感じるのは、上級と思えるビジネス書になればなるほど、いわゆる「日本的」な美徳と価値観が近いと感じること。長期的な視野、数値化できない部分にも目を当てる、他人ではなく自分がどうするかに焦点を当てる、etc...。短期的な目標や売上高重視、誰の責任なのかを言い争う姿勢といったものは、レベルの高いビジネス書の教えにはまったくと言っていいほど出てこない。アメリカが「訴訟社会」だと言われるけれど、大多数の下流の行動様式ではないのかと考えたくなる。

  • 結論を急がない姿勢が必要。
  • ”フィードバック”と”提案”は違う。”提案”はその方向に説得するもの。”フィードバック”はひとつの行動等に対して意見を述べるもの。
  • セルフマネジメントが重要。感情を持ち込まない。

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2008/01/04

『日経ビジネス 投資の本』

B000RL6C3G 投資の本 2007年 6/27号 [雑誌]
日経BP出版センター  2007-06-13

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PER=株価÷一株あたり純利益(EPS)
 ・数字が低いほうが割安
 ・本来なら、もっと高い業界平均のPERまで推移するはず=株価が上昇するはず

PBR=株価÷一株あたり純資産(BPS)
 ・1倍が基準。低いほうが割安

  • BPS=企業の解散価値
  • BPS=負債などをすべて返済して残る資産価値
  • 当初、企業はPBRで評価される=過去の実績で評価されている
  • 注目されるようになるとPER=業績予想で評価されるようになる

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2008/01/03

『佐藤可士和の超整理術』/佐藤可士和

4532165946 佐藤可士和の超整理術
佐藤 可士和
日本経済新聞出版社  2007-09-15

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 アートディレクター・クリエイティブディレクターの佐藤可士和の「整理」に関するハウツー本。”整理”というと物理的な整理をまず思い浮かべるが、本著は仕事全般に通じる”整理”を説いている。具体的には空間の整理・情報の整理・思考の整理の3つの切り口から、整理の仕方を紹介している。細かい方法を書いている訳ではないが、「整理を徹底することが仕事の効率や生産性を上げる最善の方法」という意見をきちんと理解できるように書かれている。
 徹底して整理をすることは仕事の精度を上げることに繋がると考えていたので、その考えの裏づけや補強をする材料がたくさん手に入り有益だった。

  • 人間関係の整理が課題。
  • 周囲の人間が整理に無理解な場合に、整理のスタンスを推し進めるためにかなりのストレスがかかる。これも課題。
  • ルールは変えてしまうことができる。そのために視点を複数持つべき。
  • 「問診」の考え方は取り入れられる。
  • 知識量も大事。

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2008/01/02

『箱』ジ・アービンガー・インスティチュート

4890361383 箱―Getting Out Of The Box
ジ・アービンガー・インスティチュート The Arbinger Institute 冨永 星
文春ネスコ  2001-10

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 『”やぎっちょ”のベストブックde幸せ読書!!』さんで知った本です。「自己欺瞞」との向き合い方がテーマの本で、人にオススメできる良書だと思います。

 唯一心配な点をあげるとすれば、どちらかというと善良な人で行き詰っている人がこれを読むと、更に追い込まれるのではないかという点。そういう意味ではこれは「基本的に人はみんな悪いもんだ」という西欧的な人間観がベースにあってそれがほぼ通用するような社会で有効なのかも知れません。
 なので逆に言うと、日本的と言われる「思いやり」も、実は日本にしかないものではなく、世界中どこにでも存在できる可能性があると言えるし、日本では教育の一環として(これまでは)身につけられていたものが、アメリカではこんなふうに「自己欺瞞」を用いて解明し納得させてていかないと身につかないということもできる。いずれにしても「これは日本独自」「これはアメリカ独自」と決め付けず、良い点をどのように取り込んでいくかという視点が大切。

  • 騙す相手にはどう対処するか?→社内にも騙そうとしてくる相手はいる
  • ファンドと経営者の違い(もしくは同一性)
  • ”リソース”という考え方→自分が何が出来るか?
  • ”正しくない”相手に対する対処法

p30「ゼンメルヴァイス」
p31「我々が『人間関係の問題と呼んでいる、・・・これらを引き起こしているのは、たった一つの原因なんだ。」
p55「一番目の場合には、人は自分を他の人々に囲まれた一個人だと感じているのに対し、二番目の場合には、物に囲まれた一個人だと感じている。」
p58「トム、君と会ったときの相手の気持ちを想像してみてくれないか。」
p63「少なくともわたしの場合、相手の名前に関心がないということは、一人の人間として相手に関心がないということだ。」
p82「ローラ、どうしてそうなんでもかんでも、ややこしくしてしまうんだ。ただ、どうしてるかなと思って電話しただけなのに」
p100「これらはすべて自分への裏切りなの。人のために何かをすべきだと思いながら、それをしない」
p111「妻にはそういう欠点があったにも関わらず、わたしは起きて妻に力を貸してあげなくてはと感じていた。自分の感情に背くまで、妻の欠点はわたしが手を貸さない理由にはなっていなかったんだ。」
p134「自分が自己正当化イメージを持ち歩いているんじゃないかと疑ってみるのも無駄ではないと思う」
p137「そうなんだよ。自分は何でも知っているという自己正当化イメージを持っている場合、その人は、ほんとうにいろいろなことを知りたいと思っているんだろうか」
p151「その通り。こういったのよ。『あら、ぎりぎりだったわね』わかる?息子が責任ある行動をとっても、そのことを認めてあげられなかったっていうわけ」
p152「息子さんを責めている自分を正当化するには、相手が責めるに足る人間でなくてはなりません」
p164「箱の中に入っていると、どうしても自分に気持ちが向いてしまって、結果に集中しきれなくなるんです」
p191「この会社の社員は無能だという確信をいっそう深め、さらに細かく支持を与え、たくさんの方針や手順を作り上げていった。」
p206「だからなんだよ、技術分野以外で技能研修をやってもちっとも効果があがらないのは。さまざまなテクニックがいくら有益なものでも、箱の中で使っている限り、役には立たない。それどころか、相手を責めるさらに巧妙な手口になってしまうんだ。」
p220「箱の外に出た形での人間関係が一つでもあれば、いろいろなことができる」
p237「相手を責めることで、相手はよくなったかな?」

知っておくべきこと
・自分への裏切りは、自己欺瞞へ、さらには箱へとつながっていく。
・箱の中にいると、業績に気持ちを集中することができなくなる。
・自分が人にどのような影響を及ぼすか、成功できるかどうかは、すべて箱の外に出ているか否かにかかっている。
・他の人々に抵抗するのをやめたとき、箱の外に出ることができる。

知ったことに即して生きること
・完璧であろうと思うな。よりよりなろうと思え。
・すでにそのことを知っている人以外には、箱などの言葉を使うな。自分自身の生活にこの原則を活かせ。
・他の人々の箱を見つけようとするのではなく、自分の箱を探せ。
・箱の中に入っているといって他人を責めるな。自分自身が箱の外に留まるようにしろ。
・自分が箱の中にいることがわかっても、あきらめるな。努力を続けろ。
・自分が箱の中にいた場合、箱の中にいたということを否定するな。謝ったうえでで、さらに前に進め。これから先、もっと他の人の役に立つよう努力しろ。
・他の人が間違ったことをしているという点に注目するのではなく、どのような正しいことをすればその人に手を貸せるかを考えろ。
・他の人々が手を貸してくれるかどうか気に病むのはやめろ。自分が他の人に力を貸せているかどうかに気を配れ。

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2007/11/25

『改革断行 三重県知事北川正恭の挑戦』/ばばこういち

4883770893 改革断行―三重県知事北川正恭の挑戦
ばば こういち
ゼスト  1999-10

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 一般的に不可能のように思われる、事務事業評価表やマトリックス予算作成を実現できたのかを知るため読む。自分は勉強不足でまだスタートラインにも立てていないと反省。何度も繰り返してきているが、日々の業務に終われているだけでは何も成し遂げられない。

p13 「もう一つはNPOと接触する行政側の発言や言動が、組織によって裏打ちされているかどうかということ。」 …これは民間企業でも言える。窓口だけが熱心でも、組織の裏打ちがない活動は長続きしない。組織の管理側がそれを理解しているかどうかが重要。理解せず窓口に実行を強要するだけの管理者の組織は非効率になる。
p22 「かつて聖戦のために戦って死ねと私の先輩たちを戦場に送っていた母校の中学教師たちは、敗戦を辞することなく教科書に墨を塗らせ、日本は間違った戦争をした、君達はこれから民主主義を学ぶのだと私たち生徒に平然と教えた。」
p36 「知事が直接説得するだけでなく、客観的な外部の人々を通じて時代を感じさせようとしたのである。」
p40 「北川は行政のやる事業に何故評価がないのかとかねてから疑問に感じていた。」
p49 「県庁改革を旗印に当選した新しい知事としては、世論に迎合しても直ちに謝罪や処罰を発表するのが普通だと思われていたのに、北川は調べるからそれまで待ってくれと外部に言い続けた。」 …リーダーシップ手法取得の必要性。付き合いの長さだけで解決する問題ではない。
p83 「財政運営の基本は、将来に渡って財政が機動的、弾力的に対応できるように歳出構造の硬直化を回避することである」
p99 「その圧力がどれほどのものであったか北川は語らぬが、想像以上のものであったろう。」
p100 「期首に予算が決まって実施に入った後、担当部局の努力によって一億円の予算が八千万で実現された場合には、残りの二千万円の内半分は財務に戻すが、残りの半分の一千万円は担当部局への褒賞金として翌年その部局が自由に自分たちのやりたい事業に使えるようにした。」…最初から過大な予算を要求したりする危険はなかったのだろうか?
p103 「東京都知事になった石原さんは内部のことは知らないと思う。外部のコンサルタントを引っ張って来るだけでは内部の情報が掴めないから、改革に手をつけることは難しいと思う。」
p106 「ソ連参戦の噂をキャッチするや満鉄最後の特別列車を仕立て、軍人の家族だけは真っ先に逃がしてしまう姿を、章子は目の当たりにしたのである」
p108 「母親のこのくだりを読む度に北川は涙する」…言えない人の心情を忖度することも忘れてはならない
p124 「情報公開法成立の原動力になったのは、一つには世界の潮流であり、もう一つは全国各地のNPOから情報開示の強い要求を受けて、地方自治体が情報公開条例を相次いで制定したことが国へのプレッシャーになった。」
p132 「Y県の衛生部は県民の生命や健康を守る立場ではなく一貫して建て売り業者の利益代弁者のような姿勢であった」
p139 「政治記者でもない一評論家が足で調べた公開のデータから構造汚職の実態を明らかにした立花の著書は、権力とマスコミの癒着やクラブ記者たちの怠惰ぶりを示す象徴的な出来事であった」
p158 「出来る限り正確な財務状況を知るには発生主義会計が望ましいとは言われていたが、どこも手をつけようとはしていなかった。」
p165 「ニュー・ウイック議員フォーラム」
p190 「党内力学を顧慮する代表の菅直人は翻意せず」

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2007/11/18

『高校生のための論理思考トレーニング』/横山雅彦

4480063056 高校生のための論理思考トレーニング (ちくま新書)
横山 雅彦
筑摩書房  2006-06

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p100 論証責任の発生 ①相対的な形容詞②助動詞③Iを主語とする「主観」を表す動詞

p117 クレーム=論証責任、データ=事実、ワラント=データを挙げる根拠

データ:関西の西武の試合はたいてい観にいく。
ワラント:ファンだからこそ、観にいく。
クレーム:僕は西武ファンだ。

議論にはテクニックがある
”無数に存在する事実の中から、なぜわざわざ「イチローが見た」という事実を取り上げるのか-その「根拠」を述べるのがワラントである”

リサーチの方法を学ぶ必要がある

p133 ピューリタン

p142 反対の方法
①反駁(リバタル)…データ・ワラントの矛盾・虚偽を指摘する
②質疑…データ・ワラントに論証責任を求める
③反論(カウンターアーギュメント)…そうは思わないという三角ロジックを立てる

p21 「だってそう思うから」を英語でどう言えばいいかだった
p25 ゲティスバーグの演説-19世紀半ば、南北戦争でリンカーンが行った
p25 「私には夢がある」-20世紀半ば、黒人公民権運動を率い、黒人の自由の象徴ともなったマーティン・ルーサー・キング牧師
p35 日本語を文章化する前に、いったんアルファベットに置き換えているわけで、その思考が英語化するのは当然
p40 国語学者の山口明穂氏
p42 モノセイズム(monotheism)
p53 ロゴスにロゴスを重ね、言挙げに言挙げを重ねた上で言葉を超えていく、いわば弁証法
p60 命題知(コード) 実践知(モード)
p92 take and takeという理念不在、責任不在のきわめていびつな民主主義
p123 ロジャー・フィッシャー yes-able proposition

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2007/10/20

『情報大爆発』/秋山隆平

4883351785 情報大爆発―コミュニケーション・デザインはどう変わるか
秋山 隆平
宣伝会議  2007-10-15

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 「情報大爆発」というタイトルに引き付けられて手にしたものの、「宣伝会議」に少し躊躇。読んでみた感想は、「『情報大爆発』というタイトルは適当ではない」。サブタイトルの「コミュニケーション・デザインはどう変わるか」が内容を表してる。インターネットが普及した時代に、マーケティングや宣伝の効果的なやり方はどういうものか、というのが本書の内容で、情報が過剰になった先に情報処理や社会や人々の意識がどのように変容していくのか、ということは論じられません。IT系の人間が「情報大爆発」と聞くとそういった内容を連想すると思うので、少し期待はずれ。
 そして、読み進めていくとどうもGoogle AdWordsやAdSenseのような、テクノロジーによる広告をいったん持ち上げておいて、最終的には「広告やマーケティングはクリエイティビティーだ」と、テクノロジーによる広告を低くしているところがある。広告がどうあるべきかというのはさて置いて、本書のいう「これからの時代は、消費者の欲しいものを作ってくれる生産者を選択する時代」というような、「消費者主権の時代」というのは、もう何十年も言い続けられていることだ。何か新しいテクノロジーやパラダイムが起きたとき、常にそれでもって「消費者主権の時代が来る」という言説が流布されながら、一向そんな時代が来ていないのはなぜだろう?
 同じことはITの世界でも言える。古くはMIS、現在ではBIと、手を変え品を変え、経営に有用な情報を提供するシステムとして持ち上げられながら、その理想はあまり実現していない例が多い。なぜ実現しないのか?「これは売り込める」と純粋に売り込むことだけを考えてきたIT業界のほうが、「これだけではどうにもならないのにね」とほんとのとこは判っていながら(十分な金を出さない相手には)まるで出来るかのように振舞ってきた広告業界のほうが、数段タチが悪いのではないかと思う。

---
選択可能情報量

マイクロチャンクを肯定するか?

何をよりどころとするのか?
よりどころをやっぱりほしいと思う人たちの症状
ほんとうはよりどころを根拠に商売していながら
よりどころなんていらないよと吹聴する輩

アテンションは何を言い換えているか?←成り立ちを考える

p39 mixiのリアルな会員数は?←チェーンビジネスのダミーユーザ

p53 ターク

p69 過剰の経済学では、常に探し回るためにやってみなければならない

p113 品質の安定-意思・権限の介在とやりがい

p115 21世紀型軍隊では、司令部の持つ情報の質がより重要になる

p162 グループ・ダイナミクス=オープン系 or スケールアウト

p173 AIDAモデルに帰る?

p180 フィルターの共有(アテンションの節約)=本を読むこと

p200 IT系の人が広告を語ると…

無理やり違いを捏造する産業だ

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2007/07/23

『SEのためのシステムコンサルティング入門』/黒岩暎一

4822215725 SEのためのシステムコンサルティング入門―システムコンサルタントになるための実践ガイド
黒岩 暎一
日経BP社  2006-10

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  • これは「大企業向けのコンサルティングビジネス」の指南書であることを踏まえて理解する。
  • 「礼状を書く」というビジネスマナーを再認識。
  • こういう仕事をしたい、という気持ちがあるが、現実の自分のロールと照らし合わせ、求められる結果との折り合いを考える必要がある。
  • ヒアリングと即答性によるビジネスの創出は、現実のロールでも有用。

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2007/07/22

『「コンサルティング・ファーム」の仕事』

4478311579 「コンサルティング・ファーム」の仕事
週刊ダイヤモンド編集部 ダイヤモンドハーバードビジネス編集部
ダイヤモンド社  1998-02

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 1998年の出版だが、現在のコンサルティングビジネスを理解する上でも歴史を知る上でも非常に有益だった。

p26「日本人はまず失敗を考える傾向を持つ」
p123「いまだに社内をインタビューして回って、それをまとめてトップにプレゼンするなんてことが起こる。そうするとどうなるか。トップに「なんだこれは。こんなことならわかっているよ」って言われてしまう。」
p126「最初からコンサルタントに憧れるということは、何か泥臭いことをやりたくないといった感情的な背景があるんじゃないですかね。」
p134「もちろん売り文句は「完全テーラーメイド」でした。」

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2007/07/16

日経ビジネス 1390号 2007年05月07日号

買収無残
成功幻想が社員をつぶす

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日経ビジネス 1397号 2007年06月25日号

崖っぷち親子家計
ボーナス増でも喜べぬワケ

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2007/07/04

『外資系トップの仕事力』/ISSコンサルティング

4478733341 外資系トップの仕事力―経営プロフェッショナルはいかに自分を磨いたか
ISSコンサルティング
ダイヤモンド社  2006-09-08

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 やはり同業界の新宅正明・日本オラクル代表取締役社長と、元同業界(SAP)の藤井清孝・LVグループ代表取締役社長の章がとりわけ面白かった。IT業界の歴史の中で、同じような経験をしているし、立ち上がりの会社がその成長の過程過程でどういったことが起きるか、というのも経験があって読んでいて実感を伴った。
 ほとんどの人の言葉の中に、「仕事を選ぶな」というメッセージがあって興味深かったし、勇気付けられた。もちろん、自分の目標を持って仕事をするというベクトルは必要だろうけど、楽な道など何一つないというメッセージが心強い。最終的に何を成果として得るのか?
 それから、やはりスピード重視の世の中になっているということも改めて感じられた。熟考よりもまず実践。丁寧に確実に沢山の仕事をこなしていくことが自分の力になる。

p19”今も気をつけているのは、「これはこう決まっているから」という発想に陥らないこと。”
p40”手間隙のかかるものについては「ROIが低い仕事はやりたくない」なんて言葉がでてくる。”
p48”上場していると何がいいのかというと、透明なんです。日本の社会にどれだけ貢献しているかも透明です。たとえば、税金。”
p56”どの企業でもそうだと思うけど、人を評価するとき、数字だけではないんです。では、何で評価するのかといえば、人間としてのポテンシャル。”
p85”SPIを簡単に言えば、まずお客様となる先生方の正しいターゲッティングをすること。製品ごとに、ポテンシャルの高い先生に営業をフォーカスすることです。”
p103”マッキンゼーは本当にノンヒエラルキーを徹底しています。よく言われるのは、「課題の前にヒエラルキーなし」。”
p136”よく言う人は全部事実のコメントだった。自分がよく知らないことには、人は批判的になりやすい。”
p147”私が入るまでは、その裾野を考えずに、SAPだけが儲かる仕組みをつくろうとしていた。”
p197”彼は、周囲から見られる評価やプライドみたいなものに束縛されていないんです。”
p217”70点でいいんです。ある程度勝てると思ったら、結論を出して一歩踏み出す。”

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2007/06/23

『SEのための法律入門』/北岡弘章

482222127X SEのための法律入門―事件とQ&Aに学ぶ基本知識と対策
北岡 弘章
日経BP社  2005-07

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p129 仕様確定の仕方
・仕様書=契約で履行すべき内容そのもの
・仕様確定は受託者だけの責任ではない
・当初仕様は何か、仕様変更の合意はあったのか

p155 システム障害時の損害賠償
・免責の有効性は、契約金額の大小にも依存する
・約款の免責条項は、精査される可能性があるが、契約書は相対であるため守る必要がある

JISAモデル契約
http://www.jisa.or.jp/legal/contract_model2002.html

p123 バグ(瑕疵)に関する条項について
瑕疵担保責任(検収前)
・6ヶ月~1年
・保守契約

p153 検収後のバグ(隠れたる瑕疵)
・必ずしも損害賠償(契約解除)できない

瑕疵あり
・システムの機能に軽微とはいえない支障を生じさせる
・遅滞なく補修できないもの
・バグの数が著しく多いもの
・通常予定された使用をする際に合意された機能に支障を生じさせる

瑕疵なし
・バグ発見時に速やかにベンダーが補修を終えた
・補修できないバグについては、ユーザと協議の上相当と認められる代替措置をとっている

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2007/06/21

『巨象も踊る』/ルイス・V・ガースナー

4532310237 巨象も踊る
ルイス・V・ガースナー 山岡 洋一 高遠 裕子
日本経済新聞社  2002-12-02

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p300 「大企業にとって、四半期ごとの業績にほとんど影響しないが長期的な成功に不可欠な点に十分な資源と関心を向けていくのがいかにむずかしいかを、あらためて痛感することになった。」(IBMの顧客満足度の問題に関して)

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2007/06/20

『静かなリーダーシップ』/ジョセフ・L.バラダッコ

479810261X 静かなリーダーシップ
ジョセフ・L. バダラッコ Joseph L.,Jr. Badaracco 夏里 尚子
翔泳社  2002-09

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p96まで。

・現実的になること/自分の理解を過大評価しないこと(p30)
・会社が法律違反の営業キャンペーンを実施した際の対処(p51)

・行動の方向性/自分が不適格だと考えない/自分自身と自分の動機を信じる/自分にとってその問題が本当に重要であるか

・時間稼ぎ(その場/戦略的)

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2007/06/02

『プレジデント2007 6.18号』 「板ばさみ」の心理学

B000QGDJEW PRESIDENT (プレジデント) 2007年 6/18号 [雑誌]
プレジデント社  2007-05-28

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p56 潜在的な不安
①時期 ②金額 ③効果 ④優位性 ⑤継続性
これらのどれかを先に顕在化させ、打ち消す

p62 原則立脚型交渉
四つの事前準備
①ヴィジョンの設定 ②目標の設定 ③BATNAの用意 ④複数の選択肢
・②←ZOPA(Zone Of Possible Agreement)
・Best Alternative To a Negotiated Agreement - 常に代替案を持つ

p64 バルコニーの視点
①人と問題の分離 ②立場ではなく利害に着目する ③双方の利害を調整しうる選択肢 ④客観的基準を示す
・③では話の横展開を心がける

p66 マネジメント
①バルコニーからの視点を持つ ②アジェンダを共有する
・②アジェンダの共有とは、協議事項の順序を操作すること

p78 部門間会議
・無理な目標・責任・約束→即座に条件提示
・「食わせてやっている」→引き分けに持ち込む

p80 値引き交渉
・非常識レベルの値引き
・本音を引き出す…正攻法
  - 単刀直入 と 交渉を価格と別次元に移す
    - 相手の目的 と 自社商品の強みを知る
・難条件の大手
  - 交渉のスケールを広げる
    → リカバリの有無 予測できているか否か
    → パイプの量で勝負が決まる(リカバリを捏造するのではなく、パイプで勝負する)
・即断即決の相手
  - 土俵際を知る
結局、事前準備(「土俵際」、パイプ、リカバリ、自社製品の強み)が大切

p88 売り込み
・品位、熱意、信頼感
・無名零細企業が一流企業にイエスと言わせる
  - 一線を明確に伝える
・飛び込みを次のアポにつなげる
  - 営業の分母を広げる
・ライバル社顧客
  - 今はライバル社だがこれからは自社
     「どこでも同じ」はやはり禁句
・断られた顧客に再挑戦する
  - ①対立点②相手の要望

p100 孫子、マキャベリ
・五事(道、天、地、将、法)

p106 ハーバード流交渉術
七要素①関心利益②オプション③代替案④正当性⑤コミュニケーション⑥関係⑦遂行義務
②オプション=合意のために提示する選択肢
③代替案=合意以外で考えられる方策
「立場」と「利害」は別である

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2007/03/11

『プロジェクトはなぜ失敗するのか』/伊藤健太郎

4822281779 プロジェクトはなぜ失敗するのか―知っておきたいITプロジェクト成功の鍵
伊藤 健太郎
日経BP社  2003-10

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 プロジェクト・マネジメントの必要性を認識させてくれる一冊。プロジェクト・マネジメントの入門書。PMの考え方の骨格の部分を理解できます。特に、プロジェクトでは共通した知識と継続的な改善が必須であることを十分に理解できます。
 入門書であり教科書的なので、実践的に踏み込んではいません。なので、「企業にはPMOを設置するべきである」と言った、一般のプロマネやプロジェクトメンバーではどうしようもないような方策が前提になったり、現場では「前向きな意思を持って課題にあたることが大切」といった多少精神論的な面もあったりしますが、この一冊でまずプロジェクトマネジメントの「あるべき姿」を理解することができます。

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2007/02/04

『プロフェッショナル 仕事の流儀 6』/茂木健一郎&NHK「プロフェッショナル」製作班

4140811463 プロフェッショナル 仕事の流儀〈6〉
茂木 健一郎 NHK「プロフェッショナル」制作班
日本放送出版協会  2006-10

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 猿真似や短絡的に影響を受けるのが嫌いなので、あまりハウツーや事例本は読まないんですが、丁寧に取材された記事はとても参考になり刺激になるので大好きです。右でも左でもいいものなのにインパクトの強さでもってどちらかを「プロ」と言い切ってしまうような言説は好きではないですが、『プロ論』やこの『プロフェッショナル』は、取材手がつける注釈はともかく、取材された人が発した言葉をダイレクトに取り込むことで、自分の仕事に対する意識や情熱を高められました。

 自分が働く環境が、全うなルールや決め事や慣習を遵守して正々堂々と戦おうとしない集団なので苦しんでいるケースが昨今相当あるのではないかと思います。そういう環境に置かれている人にとっては、…

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2007/01/28

『「IT失敗学」の研究』/不条理なコンピュータ研究会

4822207994 IT失敗学の研究―30のプロジェクト破綻例に学ぶ
不条理なコンピュータ研究会 日経コンピュータ
日経BP社  2006-02

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 ITプロジェクトの失敗ケーススタディ。ITプロジェクトが失敗する原因をほぼすべて網羅できているといっていいと思う。ITプロジェクトの成功には、経営者・情報システム部・ベンダー3者それぞれの適切な理解と活動が不可欠。言い換えると、3者のいずれかに問題があるとプロジェクトは失敗する。本書では、原因別に3者に分けて章立てされていて読みやすい。

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2006/10/15

読みたくなった本:『外資系トップの仕事力―経営プロフェッショナルはいかに自分を磨いたか』

4478733341 外資系トップの仕事力―経営プロフェッショナルはいかに自分を磨いたか
ISSコンサルティング
ダイヤモンド社  2006-09-08

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 今勤めている会社が外資系3社目になる人間として、外資系トップの凄さというものも肌で感じているので興味がある。一方で、「外資系」でなくとも凄い仕事力のトップはたくさん存在すると思うので、この本で、ここが「外資系」だ、というものに出会えるのかも興味がある。

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2006/05/04

『Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~』/田口元

Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~ Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~
田口 元 安藤 幸央 平林 純


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 ”シンプル&ストレスフリーの仕事術”と歌われていて、簡単に言うとTODOをいかに効果的に管理するかを中心に纏められている。これまで存在したTODO管理法は、ツールに頼っていたり煩雑だったりで実用的ではなかったのに対し、・・・

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2005/05/04

.『渋谷系ネットビジネスの「正体!」を見た。』(宝島社)

渋谷系ネットビジネスの「正体!」を見た。―彼らの"ビット"な経営術って?

宝島社 2000-11
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 渋谷マークシティに本社があるIT企業に勤めていながら、恥ずかしいことに今渋谷がこんなことになっているとはつゆほども知りませんでした。丸ノ内等の旧来のオフィス街のビルでは、電源が大量のコンピュータを使うIT企業に耐えられないので、賃料の相対的安さとあわせて渋谷が注目されてる、くらいのことしか知りませんでした。最近では、データセンター等の流れでまた逆流が始まってるということくらいしか。
 この本ほど先行者利益を教えてくれる本はちょっとないでしょう。今、ネットビジネス業界を賑わせている企業の母体は、ほとんどが日本におけるコンピュータ黎明から関わっている人々にある。今更、そこに追いつくことなんてできない。だから、金が動くのだ。乗っ取り。買収。時間の制約を乗り越えるために、金が動く。いみじくも、コンピュータとは作業時間の圧倒的短縮装置だ。
  IT業界は、できなかったことができるようになる業界だから、チャンスはたくさんあります。金は、不可能が可能になるところに惜しみなく注がれる訳ですから。それはビジネスとしてはまっとうだし、なんの問題もないように見えます。しかし実際問題、そのチャンスめがけて大勢の人間が集まると、途端に単純なそのルールは狂い始めます。不可能が可能になる価値以上に、儲けようとする人たちももちろん現れる訳です。それ以上に短時間で儲けようとする人たちが。そういう悲喜こもごもを、IT業界に所属する人間としては、否応なく読み取ることが出来た本です。

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